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未明の雨でアロンソ駆るキャデラックが抜け出すも、11回目のSCで再び振り出しへ/IMSAデイトナ 決勝16時間後

2019年01月27日 21:01  AUTOSPORT web

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コニカミノルタ・キャデラックDPi-V.Rの10号車キャデラック
1月26日にスタートが切られた2019ロレックス・デイトナ24時間はスタートから16時間が経過し、現在はコニカミノルタ・キャデラックDPi-V.Rの10号車キャデラックが総合首位に立っている。まもなく27日の朝を迎えるレースは残り8時間の終盤戦へ入っていく。
 
 IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ開幕戦デイトナ24時間は、10号車キャデラックを駆るフェルナンド・アロンソの活躍が目立った序盤の8時間を消化し、レース折り返しを含む中盤戦に突入。この時点でのトップはアキュラ・チーム・ペンスキーの6号車アキュラARX-05で、ウェレン・エンジニアリング・レーシングの31号車キャデラックDPi-V.Rが2番手、3番手に7号車アキュラ、そして4番手は10号車キャデラックというオーダーになっていた。

 スタートから8時間が経過してまもなく、今レース7回目のセーフティカー(SC)が導入され約15分後にリスタートが切られると、3番手につける7号車アキュラがピット作業で2番手にポジションを上げ、アキュラ勢がワン・ツー体制に。9時間を過ぎるとトップ2が入れ替わり7号車アキュラが総合首位に立った。
 
 2番手となった6号車アキュラは10時間を迎える直前、シモン・パジェノーがGTDクラスのマシンに追突してフロントカウルを破損させてしまうが、幸いにも致命的な遅れにはならず6番手で戦線に復帰。この間にコア・オートスポーツの54号車ニッサンDPiが総合4番手に浮上する。
 
 しかし、ニッサンDPiは約1時間後にシフト関係のトラブルが発生。修復を余儀なくされトップから5周遅れとなってしまう。
 
 一方、先頭グループはコルベット・レーシングの3号車シボレー・コルベットC7.Rが、レース折り返しを目前にストップしたことで出されたSCによってふたたびワンパックに。
 
 リスタート後は10号車キャデラックを先頭にアキュラ勢、31号車キャデラックと続くが、マツダチーム・ヨーストの55号車マツダRT24-Pのアクシデントで出動したSCがピットロードに入ると、ピット作業で2番手に順位を上げた31号車キャデラックのフェリペ・ナッセが一気にペースアップ。10号車キャデラックのジョーダン・テイラーを交わして総合首位に躍り出た。

■レインコンディション下でアロンソが圧巻の走りを披露
 
 スタートから14時間、レース開始前から心配されていた雨が降り出す。降り始めは細かな雨粒で路面を濡らすほどではなかったが、約15分後には大粒の本降りに。このタイミングでコース上に残るすべてのマシンがウエットタイヤに交換している。
 
 上位陣では、いち早くスリックタイヤからレインタイヤにスイッチした31号車キャデラックが後続に100秒以上のギャップを築くが、直後に入った10回目のSCで文字通り水泡に帰す。
 
 また、10回目のリスタート後にトップに躍り出た10号車キャデラックのアロンソは、2~3番手となったアキュラ勢をぐんぐん引き離し、その差を最大44秒まで広げてみせる。しかし、こちらも3号車コルベットのクラッシュが原因で導入されたSCランによって築いたマージンを失っている。
 
 15時間30分頃に入った11回目のSCランは現在も続けられており、10号車キャデラックを先頭に6号車アキュラ、7号車アキュラ、31号車キャデラックの4台が同一周回で先頭集団を形成している状況だ。

 LMP2クラスは依然としてドラゴンスピードがワン・ツーだが、首位は18号車オレカ07・ギブソンから81号車オレカに入れ替わっている。
 
 GTLMクラスの首位はリシ・コンペティツィオーネの62号車フェラーリ488 GT3。ポルシェGTチームの912号車ポルシェ911 RSRが2番手に続き、3番手にはフォード・チップ・ガナッシ・レーシングの66号車フォードGTがつける。
 
 GTDクラスではメルセデスAMG・チーム・ライリー・モータースポーツの33号車メルセデスAMG GT3が首位をキープ。2~3番手にはマイヤー・シャンク・レーシングの86号車アキュラNSX GT3とエイム・バッサー・サリバンの14号車レクサスRC F GT3という日本車勢が続いている。

 なお、DPiクラスを戦うマツダチーム・ヨーストは、火災に見舞われた77号車に続いて55号車もレース続行不能となり、リタイアを喫した。