2019年のWRC世界ラリー選手権第1戦モンテカルロは1月26日、SS9~12が行われ、セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)が総合首位をキープが、4.3秒差後方にティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が続き、僅差の優勝争いが繰り広げられている。
■トヨタ
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合5番手
「今日は良い1日で、何事も起こらなかった。午後のステージではタイムを縮めようと考え、他の選手と異なるタイヤを選んだよ。結果的には少しだけタイムを縮めることができましたが、そういったトライの積み重ねが重要なんだ」
「チャレンジは成功だったといえるから、何か他と違うことを試すべきだと進言してくれた、私の担当セーフティクルーに感謝している」
「クルマも非常に調子が良く、自信を持つことができた。日中のサービスではセットアップを変更せず、すべてが満足できる状態だった。総合順位で我々の前につけている2選手とのタイム差を約1分縮めることができたから、明日も最後まで攻め続ける」
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合4番手
「セバスチャン・ローブとの素晴らしい3位争いを楽しんだ。最初彼は僕の前にいましたが、その後僕が抜かし、最後はまたローブが前に出たが、タイム差は僅差だ」
「ローブを抑え続けることができるのではないかと思ったけど、路面コンディションが複雑な状態になった時、僕には強さが少し欠けていたのかもしれないね」
「明日のステージはドライコンディションになると思うけど、僕はドライ路面で多くのテストを行なってきたので、クルマに対して自信を持っている。もし自分達が望むような状況になれば、明日はきっとモンテカルロの表彰台に立てるだろう」
●クリス・ミーク(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合6番手
「トリッキーな路面コンディションだったにも関わらず、心から楽しむことができた。ヤリスWRCというクルマはとても自然に、自分の思い通りに運転することが可能で、徐々に自信がついてきた」
「今日は何本かのステージで、オットにかなり近いタイムが出た。30kmを越える、雪道とアイスバーンが点在する非常に滑りやすいステージでも差はごく僅かだったから、もう嬉しくてたまらなかったよ」
「クルマについて学ばなくてはならないことは、まだ少しある。しかし、それが自然に慣れてくるならば、その先には明るい未来が待っていると思うよ。明日のパワーステージでは、全力を出し、自分の力を試してみたいと思う」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合2番手
「全体的に素晴らしい日だったし、ラリーはとても好調に進んでいるよ。(セバスチャン)オジエに対し、4ステージにかけて2.3秒を失ったが、悪くない結果だ」
「これらのステージでは、どのようなリズムがベストか分かりづらかった。特に午前中は、いくつかの場所では、もっと速く進めるだろうと分かっていたが、プッシュしすぎるとミスをしやすくなる」
「いかなるリスクも冒したくはなかったが、同時にオジエにプレッシャーをかけ続けなければならなかった。これは彼にとってのホームラリーだから、彼はこの地域のことをよく知っているんだ」
「もちろん明日は優勝を目指しているが、クレバーにならなければならないし、大局的に考える必要がある」
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3リタイア
「とても落胆しているけれど、ポジティブな面もあった。良いラリーのスタートを切ることができたし、マシンの感触は最高だった。残念ながらオープニングステージの終わりの右コーナーでリヤにダメージを負い、衝撃で左リヤのホイールを傷めてしまったんだ」
「チームに本当に申し訳なく思うよ。でももう前を向かなくてはならない。僕たちはペースを出せていたし、表彰台を賭けて戦えていた。そのことを念頭に置いてラリー・スウェーデンに挑むよ」
●セバスチャン・ローブ(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合3番手
「今日はヤリ-マティ(ラトバラ)と素晴らしいバトルになった。彼が上にいったり自分が上にいったりしていた。4ステージにかけて、状況は絶えず変化していた。バトルを楽しめたよ」
「午前中はマシンのセットアップに完全に満足できなかったので、ランチタイムサービスの時に調整したら、感触は良くなった。今日はトヨタ勢が良いペースを見せていたから、明日の3位争いは厳しいものになるだろう」
「日曜日は表彰台を賭けてプッシュして、できることはなんでもやるつもりだ。これが報われるかは、後で分かるだろう」
「最終ステージではスリックタイヤを使えるように、ターマックの氷が減って、よりドライなコンディションになることを期待しているよ」
■Mスポーツ・フォード
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3リタイア
「午前、最初のステージ(SS9)のスタートは順調だったけれど、不運にもパンクしてしまった。他のみんなもインカットしていたところでリヤタイヤを壊してしまったよ。よくあることだから、僕たちはタイムを考慮して続行することにした」
「次のステージ(SS10)には、緩やかに左へ曲がっていくストレートが何年も前から組み込まれていていつもと何ら変わらないアプローチをしたものの、グリップレベルが特に低くく感じた」
「ほかにも数台が足を取られていたから、おそらくブラックアイスバーンがあったのだろう。それでも、彼らは僕たちよりラッキーだった。アウトサイドにかなり急な土手があって、マシンが引きずり落されてしまい、そのまま立ち木にクラッシュしてしまった。そこで僕らのラリー・モンテカルロは終わったよ」
●テーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合14番手
「僕たちにとってはかなりいい1日で、ミスもなかった。午前中はいいペースも見せることができたけれど、午後は慎重になり過ぎてしまったね。ひたすらスタッドタイヤに気を配っていたけれど、実際氷のレイヤーがかなり薄くなってきて、スタッドでグリップが得られなかった。だけど、今日1日と、週末を通してペースが改善したことに満足しているよ」
●ポンタス・ティデマンド(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合24番手
「いくつかすごくトリッキーなコンディションがあったから、ここに残れてうれしいよ。今朝、最初のステージ(SS9)で6キロ辺りからスローパンクチャーに見舞われたけれど、僕たちにはスペアがひとしか無かったから、その後は慎重になったよ」
「こういうコンディションではミスを起こしやすいから、午後は安全を期していたよ。学ぶためには車内での時間が必要だから、明日も経験を積むためにレースを続けることが重要なんだ」
■シトロエン・レーシング
●セバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合首位
「今日はドライではプッシュし、アイスバーンがあって滑りやすいところでは慎重になるという適切なバランスをまたとらなければならなかったけど、この1日には満足しているよ」
「でもまだ先は長い。最終区間は激しい接戦になると予想している。チュリニ峠の頂上ではいつも予想外のことが起きるが、コンディションはそれほどトリッキーにはならないかもしれない。そうしたステージでC3 WRCに競争力があることは証明されてきている。だから明日のステージもうまくいくと、大きな期待を持っているよ」
●エサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合リタイア
「エンジンに大きなトラブルが出たことはもちろん残念だ。でもこれもレースの本質なんだよ。(第2戦)スウェーデンではもっと運に恵まれることを願っているよ」
「とにかく、2日間のテストを最大限に活かして、ラリー・スウェーデンの序盤のステージで戦う用意ができるよう、万全な準備を整えるつもりだ。僕のお気に入りのラリーだからね」