2019年のWRC世界ラリー選手権にシトロエンから参戦するセバスチャン・オジエ(シトロエンC3 WRC)が、自身をサポートするレッドブルのインタビューに応じ、1月24~27日に行われる第1戦モンテカルロへの展望や、シトロエンへの移籍を決断した理由などを明かしている。
オジエは2018年、Mスポーツ・フォードからWRCに参戦しドライバーズチャンピオンを獲得。2013年から6年連続のシリーズチャンピオンに輝いた。
7年連続のチャンピオン獲得に挑む2019年、オジエはチーム移籍を決断。2011年まで所属していた同郷のシトロエンに加わり、シーズンを戦う。
そのオジエが自身をサポートするレッドブルのインタビューに応えた動画が公開されている。その内容をQ&A形式でご紹介しよう。
Q:2019年、古巣シトロエンへ復帰した理由を教えてください。
「いくつか理由があるけど、一番は勝てるパッケージがあるということ。シトロエンC3 WRCにはそれだけのポテンシャルがあると信じているんだ。これが一番大きな理由だね」
「それに僕を初めてWRCに出場させてくれたチームに戻るというのも面白いなと思ったんだ。僕と同じ母国フランスのチームと仕事するのは最高だと思った」
「また、まったく違うチームからシリーズチャンピオン獲得に挑むのも面白い挑戦だと思った。これだけの理由があれば移籍を決断するには充分だよ」
Q:WRCデビューを果たしたチームに舞い戻ってうれしかったこと、変わっていたことはありますか?
「あれから8年経っていて、いろいろなことが変わっている。それでも馴染みのある顔を見られること、歓迎されることはうれしいね。ただどのチームでも仕事の進め方に大きな違いはないと思っている。少なくとも僕自身は、そこまで大きな違いを感じたことはない」
「去年所属していたのは環境が整っているとは言え、プライベーターチームだった。今年は100%ワークスチームだから、できることは段違いに多いよ。ただ、それでも自分のミッションを遂行するという点は変わらないね」
Q:2018年12月から何度かテストを行っていますが、マシンへの印象、チームへの印象を教えてください。
「これまでのところ、いい印象を持っているよ。ただ実際にラリーを戦ったり、ステージタイムをチェックしたりしないと本当のパフォーマンスは把握できないから、ライバルと戦闘力を比較できるラリー・モンテカルロが楽しみだよ」
「少なくとも、ここまでは順調に自分の仕事をこなしていると思う。マシンがポテンシャルを秘めていることも分かっているけど、まだやるべきことが残っているし、あらゆるコンディションでのフィーリングを改善しなくては」
「それでもモンテカルロには自信を持って臨めるし、とにかく全力を振り絞るつもりだ」
Q:1月15日に行ったターマックテストの目的と、そのときのインプレッションを教えてください。
「モンテカルロではタイヤ選択が鍵になるから、そこを重点的にチェックするためにテストに臨んだ。タイヤ比較をしながら、セットアップも煮詰めていったよ」
「限られた時間のなかでモンテカルロに挑むにはタイヤ比較に時間を割かねばならず、セットアップに時間を費やすことができなかった。ただ開幕までに万全の体制を整えられなかったのは今回が初めてではないから、とにかく落ち着いて持てる力を発揮したい」
Q:あなたとチームに取って、ラリー・モンテカルロは最初の“洗礼”になると思いますが、イベントへの展望を教えてください。
「チャレンジングなイベントであることは間違いない。シーズンのなかでもっとも難易度が高いと言っても間違いないね。ただ、このイベントは僕が幼かったときから見ていたし、いつか戦いたいと思っていたものだから、“ホームイベント”のような感覚もある。去年は優勝できたしね」
「ただ、とにかくチャレンジングでトリッキーなイベントだから、攻めすぎないようにしないといけない。好成績を残せるか、それともミスをしてしまうか、その差が本当に紙一重のイベントなんだ。天候も大きな要素になる」
「イベントの雰囲気が最高のものであることは間違いないよ」