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今度のゾンビはしぶとさ抜群! ラクーンシティの惨劇蘇る『バイオハザード Re:2』発売迫る

2019年01月24日 10:12  リアルサウンド

リアルサウンド

 カプコンは1月25日、PS4/Xbox One/PC向け作品『バイオハザード Re:2』(以下『Re:2』)を発売する。


 本作は1998年にプレイステーション用ソフトとして発売された『バイオハザード2』のリブート版。オリジナル版で描かれた大筋のストーリー内容や迎える結末をそのままに、細部のイベントやグラフィックを始めとしたゲームシステム全般がブラッシュアップされ、新たな『バイオハザード』作品として復活した。


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20年を経て再考証された2本のシナリオ
 オリジナル版の『バイオハザード2』は、新米警察官の「レオン・S・ケネディ」、前作の主人公の妹「クレア・レッドフィールド」を操作して、ゾンビが蔓延るラクーンシティからの脱出を試みるアクションアドベンチャーだ。感染者をゾンビに変えるt-ウイルスの謎や進化と再生を繰り返す新種のG-ウイルスが明かされるストーリーが反響を生み、現在までにニンテンドー64やPC、ドリームキャストなど、各ハードに移植されている人気の高い作品である。


 そうした基礎的な部分は『Re:2』においても継承されている一方で、「レオンとクレアのコスチューム変更」「計4本存在したシナリオを2本に凝縮」といった部分を始め、ストーリーイベントの細部が再考証された。警察署の内部構造を例に挙げると、一部プレイヤーから不自然と取られていた仕掛けの数々に手が加わっているほか、内部インテリアやデバイス類(PC・記録媒体)も、1990年代末の時代背景に基づいて作られている。これまで『バイオハザード』シリーズをプレイしたことがないユーザーと同様、オリジナル版のプレイ経験があるユーザーもきっと新鮮な気持ちで楽しめるだろう。


 特に注目すべきは、クレア編でプレイヤーと共に行動する少女「シェリー・バーキン」のプレイパート。彼女を操作するシーンは『Re:2』からの新要素ということもあり、ゾンビを蹴散らしながら謎を解く通常プレイとは違ったゲームフィールになりそうだ。


足が取れても復活 今度のゾンビはしぶとい
 うめき声を上げながらプレイヤーを喰らわんと襲ってくるゾンビは、サバイバルホラーの金字塔である『バイオハザード』シリーズの象徴の一つ。そして『Re:2』のゾンビは、開発陣が掲げる「ウェット&ダークネス」のコンセプト通り、水に濡れた表現や湿り気を帯びた感触がいかんなく取り入れられている。ゲーム中に暗闇でヌラヌラと反射するゾンビを目撃すれば、得体の知れない生物に襲われる恐怖がモニター越しに十分伝わってくるはずだ。


 そしてゾンビは見た目がさらに恐ろしくなっただけではない。本作のゾンビは全体的に耐久力が上昇しており、1~2発銃弾ではビクともせず、体のパーツが取れてもプレイヤーに襲いかかるってくる。ゲーム中に何度も出現するザコ敵でありながら何度も立ち上がるその「しぶとさ」は、プレイヤーに相当なインパクトとさらなる恐怖を与えるだろう。ゲーム中のカメラが固定視点からビハインドビューに変更され、オリジナル版よりゾンビとの距離感が近くなったのもポイントだ。ゾンビごとに顔も異なるので、余裕があればモデリングや挙動をじっくり観察してみると面白いかもしれない。


 やたらとしぶといゾンビ以外にも、『Re:2』には後のシリーズ作品にも名を連ねる個性的な敵キャラクターが登場。中でもゾンビが突然変異したリッカーは、脳が露出した非常にショッキングなビジュアルで恐怖心を否応なく掻き立てる。退化した視覚のせいで目は見えないが、代わりに発達した異常とも思える聴覚を頼りに、プレイヤーの歩行音を察知して突進してくる。壁や天井を這いずり長い舌と鋭い爪で攻撃を仕掛けてくるその姿は、オリジナル版以上にプレイヤーを震え上がらせるだろう。


 また『Re:2』からの新要素として、ゾンビの侵入経路をふさぐ新アイテム「木の板」が追加された。ゲーム中はゾンビが警察署内の様々な部屋に侵入してくるため、入口となるスペースを木の板で防ぐことにより、無用なゾンビの増加を食い止めることができる。その分手間も増えるわけだが、この作業を怠るとゾンビが増えてしまい、結果的に攻略に支障をきたす羽目になるかもしれない。とは言え必ずしも強制ではないので、「板を使って堅実に探索を進める」のか、それとも「ゾンビの侵入は無視して攻略を急ぐ」かはプレイヤー次第。このジレンマと恐怖が絶妙にミックスされて、プレイングを盛り上げてくれる。


 『バイオハザード Re:2』は1月25日発売。オリジナル版から20年の時を経て生まれ変わったこの機会に、新要素を携えて生々しさを増したサバイバルホラーを体験してみてはどうだろうか。


(龍田優貴)