2018年まで全日本ロードレース選手権JSB1000クラスに参戦した山口辰也が、2019年シーズン、ブリティッシュスーパースポーツ選手権(BSB)にスポット参戦することを発表した。
1997年に全日本デビューを果たした山口は、ホンダのファクトリーチームを経て、プライベーターチームであるTOHOレーシングから参戦。2018年はTeam SuP Dream Hondaから全日本の最高峰クラスであるJSB1000にエントリーし、長く全日本を舞台に戦ってきた。また、Moto2やアジアロードレース選手権(ARRC)でのスポット参戦の経験を持つ。
2019年シーズン、山口がスポット参戦を果たすブリティッシュスーパースポーツは、BSBで開催される1カテゴリー。BSBは市販車をベースに争われる選手権で、これまでに同選手権で3度のチャンピオンを獲得した清成龍一や、芳賀紀行などが日本人ライダーとして参戦してきた。国内選手権ながら、レベルの高いレースが開催されている。
山口が参戦するチームは、イアン・ロッカー氏率いるTeam ILR。ロッカー氏は2018年にマン島TT『TT Zero』クラスに参戦したチームミライで、電動バイク韋駄天Xを駆ったライダーでもある。なお、山口が駆るマシンはヤマハYZF-R6になる予定とのこと。長くホンダのバイクで戦ってきた山口だが、ブリティッシュスーパースポーツでは初めてヤマハのバイクを駆ることになる。
参戦予定のレースは、開幕戦のシルバーストーンと第2戦オールトンパーク。現在の発表によれば、この序盤2戦にエントリー予定だ。
また、山口はブリティッシュスーパースポーツとともに、日本国内のJP250にもホンダCBR250RRで参戦。これは、オリジナルマフラーの実戦開発を兼ねたレースエントリーとなる。
山口は「何年も前からイギリスで走るお話をさせていただいていましたが、いよいよ実現することができて、とてもうれしく思います」と、初参戦となるイギリスでのレースに期待を膨らませる。
「BSBはレベルも高く、自分のスキルアップには、もってこいのステージ。今回のチャレンジをもとに、若いライダーもイギリスに参戦できる流れを作ることも目的のひとつにしています。いろいろなことを吸収し、自身のチームの活動に活かしていきたいと思っています」
2019年、山口の新しい挑戦が始まる。