WorldRX世界ラリークロス選手権に参戦するチームSTARDは、新型フォード・フィエスタSTをベースとする新型フォード・フィエスタRXスーパーカーを開発していることを発表するとともに、フォード・パフォーマンスからも支援を受けることを明かした。
STARD(ストール・アドバンスド・リサーチ・アンド・ディベロップメント)は、オーストリアに拠点を置くストール・グループの一員。ラリー競技などに参戦しているストール・レーシングをはじめとするプロジェクトのオペレーションなどを行っている。
このSTARDは2014年からプライベーター向けにフィエスタベースのラリークロス車両を製作しているほか、2018年はチームとしてもWorldRXに参戦。ラトビア出身のヤニス・ボウマニスをドライバーズランキング9位に送り込んだ。
2019年に向けてチームはボウマニスを起用してシリーズ参戦を継続。また今季からは2台体制に移行する方針も明かしている。そこに投入されるのが最新のフィエスタSTをベースとした新型フィエスタRXスーパーカーだ。
新型フィエスタRXスーパーカーでは、ボディシェルやエンジンが刷新されるほか、現行モデルから90%以上のパーツが新規製作されるという。現在開発は最終段階にあるといい、詳細は後日、あらためてアナウンスされる。
STARDのミカエル・サコビッツCEOには「2019年に新型マシンを投入すると決断したとき、まったく新しいマシンをベースにするチャンスを得た」と述べている。
「FIAのテクニカルレギュレーションにより、ベースとする市販車両の性能がレーシングカー開発にも大きく影響するんだ。だから、どのクルマをベースにするかはプロジェクトの成否を左右する重要な決定になる」
「入念に下調べを行い、先代モデルのフィエスタで培った経験などを参考にした結果、最新モデルのフィエスタSTがラリークロスマシンのベースとして完璧だという結論に至った」
この新型マシンの開発には、フォードのレーシング活動を担うフォード・パフォーマンスもかかわっており、WorldRXのほかカスタマープロジェクトを支援する。
「我々が展開するプロジェクトの90%以上はマニュファクチャラーからの支援を受けており、その重要性は痛感している」とサコビッツCEO。
「WorldRXプロジェクトは数少ない例外だったが、それでもすばらしい成績を収めることができていた。(今後)フォード・パフォーマンスから支援を受けることは間違いなくゲームチェンジャーになる」