1月11~13日、千葉県の幕張メッセで行われた東京オートサロン2019。このイベントではモータースポーツ界にとっても多くの注目を集めるマシンが展示されたが、行けなかった人のためにも、写真で大きくご紹介しておこう。3台目は、GT300注目のハイブリッドレーシングカー、トヨタ・プリウスPHV GR SPORTだ。
金曽代表は、トヨタとの間でベース車両について相談が行われていたというが、マイナーチェンジ後のプリウスや、その他の車両の候補のなかで、最終的にはプリウスPHV GR SPORTというものに落ち着いた。これはトヨタのなかでも『GR』ブランドを押し出したいこと、さらにプリウスPHVのスポーツイメージを高めたいという思いがあった様子。実際、これまでのスーパーGT参戦を通じて、プリウスのスポーツイメージは大いに高められてきたという。
こうしてできあがったZVW52型プリウスPHV GR SPORTのJAF-GTカーは、もともとの市販車がもつシャープなフロントをはじめ、流麗なリヤなど、これまでのプリウスGTとは大きく異なる印象をもった外観となった。製作を手がけた金曽監督が「作りながら『コレはカッコいいわ』と思った(笑)。レーシングカーはやっぱりカッコよくないと」と自画自賛する出来映えだ。
■メイド・イン・ジャパンを前面に外国車勢に立ち向かう そして最も変わったのは中身だ。フロントには、5.4リッターV8の“TRD製レーシングエンジン”が採用された。数字はレクサスRC F GT3に積まれる2UR-GSEと同一で、同様のエンジンと推測される。また、aprにとって初めてとなるFR車両の開発には、apr独自の設計思想を盛り込みながら、10ヶ月の期間をかけられた。
そして、今回のプリウスPHV GR SPORTの開発に向けて、金曽代表がこだわったのは日本のものづくり、“メイド・イン・ジャパン”のプライドだ。「日本車は世界に誇れる素晴らしい商品で、ハイブリッドを代表に日本が誇れる先端技術が用いられ、ひとつひとつに繊細な技術が、そしてひとつひとつの部品に知恵が注ぎ込まれています。我々はこれこそが日本のものづくりだと思っています」と金曽代表は語っている。