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新しい地図の“今から”に踏み出すチャレンジングな姿勢 『星のドラクエ』とのコラボから感じたこと

2019年01月21日 08:42  リアルサウンド

リアルサウンド

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 2019年元日からスタートした稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾の『新しい地図』×『星のドラゴンクエスト』のキャンペーン。誰もが知る「国民的」人気を誇るアイドルとゲームのコラボレーションだ。しかし、それぞれに長い歴史があるからこそ、「なんとなく知っている」というまま来てしまったという人も少なくないのではないだろうか。もしかしたら「今さら……」と、敷居の高さを感じていた人もいるかもしれない。


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 だが『新しい地図』には、「今さら」という文字はない。長年築いてきたNAKAMAとの絆を大事にしながら、新しいファンも、新しい才能も、新しいツールも……みんなで一緒に「初めて」を楽しもうというスタイル。毎月のレギュラー番組『7.2 新しい別の窓』(AbemaTV)でも、10代のクリエイターが作詞作曲した楽曲を歌ったかと思えば、芸能界の大御所とのホンネトークを繰り広げるなど、柔軟なプログラムで毎回楽しませてくれる。


 思い返せば、3人がSNSビギナーとして新しい一歩を踏み出したことも印象的だった。それこそ「今さらSNSなんて」と思っていたけれど、彼らと一緒に始めてみたという人も少なくないのではないか。今でも、新しいことに挑戦するたびに香取が「#教えて世界」と率直に問いかけるツイートを見かける。何歳になってもわからないことを素直に聞く純粋さを思い出させてくれる姿だ。草なぎが「巻き込みリプライ」を「巻き込みリップ」と間違えたのも懐かしい。「初心者がうまくいかないのは当たり前」と、みんなが温かい眼差しでその言い間違いを正していった流れも、実に平和だった。


 そして今回のCMでは、稲垣が「僕、ドラクエやったことないんだよね」とカミングアウト。実は、2000年の『ドラクエ7』でもCMに出演していた彼ら。「前にCMやらせてもらったときは、やったことないままやってたの?」と香取が問うと「バレた?」といたずらっぽく稲垣。「笑えない、笑えない」と、いつもは自由奔放な草なぎが、ふだんの稲垣と立場逆転と言わんばかりに呆れた様子で首を振る姿も笑いを誘う。そして、すぐさま「吾郎ちゃんにもやらせます!」となる流れが、実に今の3人らしい。


 YouTubeの星ドラ公式チャンネルでは、3人とドラクエの生みの親・堀井雄二、そしてプロデューサーの市村龍太によるスペシャル対談動画がアップされている。そこでは、稲垣が「冒険は途中から参加しても大丈夫ですか?」「『星ドラ』からでも大丈夫なんですよね?」と遠慮なく聞いていく姿がいじらしい。また、キャラクターの職業について話題が移ると、草なぎは「旅芸人」、香取は「画家」、そして稲垣は「音楽を作る人」と、既成概念にとらわれずに発言。これには、堀井や市村も「加えましょうか?」とワクワクしている様子が伝わってくる。最後のあいさつで飛び出した「ハァ~!」とは、草なぎが作った新たな呪文。何事も楽しむパワーが伝染していく力がありそうだ。


 1月18日には「今日から僕みたいな、初心者向けキャンペーンがスタート。初心者限定でレアなアイテムを揃えるチャンスが盛りだくさん。僕らと一緒に冒険を始めましょう!」(引用:稲垣吾郎オフィシャルTwitter)とツイートしていた稲垣。初めてを恐れるのはもったいない。たとえ間違えてしまったとしても、温かく軌道修正してくれるNAKAMAがたくさんいるのだから。彼らのチャレンジングな姿勢に、そんな刺激をもらう。いつだって彼らは「今さら……」じゃなくて「今から!」。ハァ~!(文=佐藤結衣)