フェラーリのドライバー育成を手がけるフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)は、7度のF1チャンピオン、ミハエル・シューマッハーの息子ミックと契約を結んだことを正式に発表した。
19歳のミック・シューマッハーは、2018年にヨーロピアンF3選手権でチャンピオンの座に就き、2019年にはプレマ・レーシングからFIA F2選手権に参戦することが決まっている。最近BBCなどが、ミックのフェラーリ・ドライバー・アカデミー加入を報じていたが、19日、フェラーリがそれを正式に認める形になった。ミックは、週明けからFDAでの活動を開始するということだ。
他の2019年FDAドライバーとしては、ジャン・アレジの息子ジュリアーノ、カラム・アイロット、マーカス・アームストロング、ロバート・シュワルツマン、エマーソン・フィッティパルディの孫エンツォ、ジャンルカ・ペテコフが決まっている。
スクーデリア・フェラーリの新代表マッティア・ビノットは、次のようにコメントした。
「ミックのことは生まれた時から知っているので、彼をフェラーリに迎えるのは私にとって感慨深く、特別な意味があることだ。だが、我々が彼を選んだ理由は、彼の才能、そして若いにもかかわらず際立っている人間性でありプロとしての資質だ」
父のミハエル・シューマッハーは、1994年と1995年にベネトンでF1タイトルを獲得した後、2000年から2004年にフェラーリで5年連続チャンピオンとなった。2006年末でF1から退いたシューマッハーだが、2010年にメルセデスと契約してF1に復帰、3シーズンを走り、2012年末で引退した。2013年の年末にシューマッハーはスキー場での事故で頭部に重傷を負い、それ以来、療養とリハビリの生活を送っている。
ミックは、フェラーリのジュニアドライバーになることは自分にとって大きな意味のあることであり、F1参戦という夢に向けて一歩前進できたと語った。
「フェラーリが僕とのパートナーシップをスタートすること、これから自分がフェラーリ・ドライバー・アカデミーの一員として、またスクーデリア・フェラーリ・ファミリーの一員として、赤いスーツを身につけてモータースポーツ活動を行うことに興奮している。再び正しい方向へと一歩踏み出すことができた。フェラーリが備える膨大な専門知識に触れることは僕にとって大きなプラスになるだろう。F1で走るという夢を叶えるために役立つことは全て活用していくつもりだ」
「生まれた時から僕の心の中でフェラーリの存在は重要だった。それは僕の家族も同じだ。だからこそ、今回のこのチャンスを個人的にもとても喜んでいる。この機会に、長年僕を支えてくれた家族、友人、パートナーたちにも感謝したい。彼らの助けがあったからこそ、ここまで来ることができた」