2019年からこれまでFIAヨーロピアンF3選手権として開催されていたシリーズが、同じ規定の車両を使った『フォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズ』と名称を変更して開催されることになるが、シリーズは1月17日、上位入賞者には賞典が用意されると発表した。
2019年からFIA国際自動車連盟が新たにFIA F3を開催することをうけ、これまでヨーロピアンF3として開催されてきたシリーズは名称を変え、『フォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズ』としてDTMドイツツーリングカー選手権のサポートレースとして開催されることになるが、その上位入賞者には、将来のキャリアアップに繋がる賞典が用意されることになった。
まず、シリーズランキングのトップ3に入賞したドライバーは、シーズンオフに開催されるDTMのヤングドライバーテストに招待される。DTMをドライブするチャンスを得ることは、将来プロフェッショナルな契約を獲得できる機会となる。また、そのうちの1名は2020年のDTMのうち1レースをゲストとして参加できることになるという。
さらに非常に興味深い内容として、フォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズのシリーズチャンピオンは、全日本スーパーフォーミュラ選手権のテストに1日だけ招待されることが決まった。シリーズを運営するフォルメル3・ファーマーケトゥンGmbHは、下記のようにスーパーフォーミュラについて紹介している。
「マスターズの勝者は、日本最高峰の競争力を誇るスーパーフォーミュラで、一日テストの機会を得ることができる。これは世界でもベストなもののひとつであるシングルシーターレーサーを駆る絶好の機会となるだろう」
「日本のシリーズは若い才能にとっての重要な足がかりとなっており、フランス人のピエール・ガスリーやベルギー人のストフェル・バンドーンのようなドライバーが、スーパーフォーミュラを足がかりにF1へとステップアップした」
またフォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズでは、DTMもSFと同様に、パスカル・ウェーレインやエステバン・オコンなどのF1ドライバーを輩出していると強調する。これらの機会を得ることで、F1を目指す若手を集めたいという思いが伝わる。
「DTMもスーパーフォーミュラも、どちらもF1ドライバーへの実力を示すシリーズだ。フォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズは、両シリーズへの扉を開くことになり、これは若手ドライバーにとっては本当に素晴らしいことになるだろう」と語るのは、ウォルター・メルテスCEO。
すでにフォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズには、ファン・アメルスフールト・レーシング、フォーテック、ダブルRレーシング、ペイブ・モータースポーツ、ジョー・ツェラー・レーシング、ミュッケ、モトパークと、9チーム20台がエントリーしているという。
「DTMヤングドライバーテストへの参加、DTMゲスト参戦、そしてスーパーフォーミュラのテストのチャンスは、シリーズへの興味をさらに高めるはずだ」とメルテスCEOは付け加えている。