マクラーレン・レーシングのCEOであるザック・ブラウンは、世界経済が不安定な中で企業が投資に消極的なため、F1にスポンサーを引きつけることがこれまでにないほど難しくなっていると述べている。
2013年末にボーダフォンとのパートナーシップ契約が終了して以来、マクラーレンにはタイトルスポンサーがついていない。しかしブラウンは最近になって、商業面でのチームの状況に満足していると語っていた。
ブラウンはマクラーレンに加入する前に、マーケティングの専門家として他社で多くの契約を獲得していた。そのため彼がマクラーレン・レーシングのCEOに就任したことで、チームの商業面の見通しは明るくなると考えられていた。
だが新たなスポンサー獲得数はわずかで、過去数年のスポンサーの数にまったく及ばなかった。2018年の後半戦に終結した短期的なコカ・コーラとのパートナーシップなどマクラーレンは商業的な成長を見せたものの、その傾向は短期的に見れば相対的に落ち込んだままになりそうだ。
「これまでにないほど厳しい状況だ」とブラウンは話した。
「企業は長期の投資に対して少々及び腰になっている。なぜなら彼らはここで何が起こり、どんな意味をもつのか確信を持てないからだ」
「そのせいですべてが減速し、保留状態にある」
世界貿易や諸問題についての話し合いが長期化している影響で世界経済が後退し、多国籍企業が予算増加に関して二の足を踏んでいることをブラウンは強調した。
「2018年、幸運にもおよそ5社の新しいパートナーを獲得できた。そして、すでに契約を締結した少なくとも2社について今月中にも発表する予定だ。我々は順調に進んでいる」
「もちろん、今もスポンサー獲得に取り組んでいるが、世界で起きている難しい状況が影響して進展を遅くしている」