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東京オートサロン2019に登場した琢磨「昨年は本厄で不幸続き……2019年はシリーズチャンピオンを狙いたい」

2019年01月13日 19:11  AUTOSPORT web

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東京オートサロン2019に登場した佐藤琢磨。ブリヂストンブースで行われたJ-WAVEの番組収録にも出演
2019年もアメリカのインディカー・シリーズに挑戦する佐藤琢磨が、幕張メッセで行われている東京オートサロン2019に登場。2019年になって初めてファンの前に姿を表した。
 琢磨はこの東京オートサロンに合わせてアメリカから帰国。11日の金曜日に日本に到着し、土日の二日間とオートサロン会場に姿を見せた後、13日夜にはアメリカにトンボ帰りするハードスケジュールだ。

 11日の土曜日は、ブリヂストンブースとホンダブースに登場。ブリヂストンではMCを務めるピストン西沢氏と軽快なトークを繰り広げた。

 その後、ブリヂストンに設置されたシュミレーターに移動し、ファンの参加者にドライビングをアドバイスするというコーナーもあり、人気を博していた。

 このシミュレーターはインディカー・シリーズでデトロイトのコースを琢磨が走った走行データを基に構成されており、実際の路面のバンプやグリップの変化なども忠実に再現されている。

 デモンストレーションで見事なステアリングさばきを見せた琢磨とは裏腹に、一般の参加者はコースの攻略に苦労していた。

「これは本当に良くできたシミュレーターで、感覚もホンモノそっくり。初めて乗る方は難しいと思います。いつも僕がどれほど苦労してるか、わかってもらえたと思います」と笑った。

 その次には2輪、4輪のクルマが並んだホンダブースに移動。トークショーの時間は、大盛況だった。


 琢磨もそこで2018年を振り返りつつ、2019年への展望を語った。

「2018年の特に前半は本当に苦しかった。去年は本厄だったけど……(苦笑)。これでもかって言うくらいの不幸続き。追突されたり、横からクルマ飛んできたり(笑)」

「でも、中盤戦からようやくチームの調子も良くなってアイオワで3位になれたし、ポートランドでも優勝できました。2019年はアラン・マクドナルドというベテランのエンジニアが入ってきて、エンジニアリングの体制も補強されます」

「彼はインディ500で3回もポールポジションを取っていて、ダンパーなどにも精通したスペシャリスト。彼と仕事をするのはすごい楽しみです。もちろん2019年のインディ500の優勝も狙いますけど、シリーズチャンピオンを狙いたいですね」

「2018年チャンピオンのスコット・ディクソンを見ると3勝して9回くらい表彰台に上がってチャンピオンになっているのですが、やはりそのくらい安定した成績を出さないとダメでしょうね」と今季の目標を見据えている。

 オートサロン最終日にも琢磨は再登場。同じくブリヂストンではJ-WAVEの番組収録を兼ねたトークショーを行い、その後にシミュレーターのコーチ役を再び。


 その後にはNGKのブースに移動して、ピエール北川氏とトークショーに参加。NGKのブース前も多くのファンが集まった。

「僕は今年インディカーで10年目を迎えますが、ここまで続けて来られたのもファンの皆さんがサポートしてくれるおかげです。アメリカのレースはちょっと遠いですけど、いいサーキットもあるから、ぜひ見に来ていただきたいですね」と目前のファンに呼びかけた。


 駆け足で過ぎた琢磨のオートサロン二日間はあっというまに終わり、琢磨はアメリカに向かった。

 そのままフロリダのセブリングに直行し、2019シーズン最初のテストに臨む。セブリングには10台以上のマシンが集まると予想されており、今季を占う上で重要なテストとなりそうだ。