Modulo Nakajima RacingよりスーパーGT500クラスへ参戦することが決まった牧野任祐は、2018年末のテストから調子が良く、手応えを感じていると話した。
Nakajima Racingは長年Epsonとのパートナーシップを結んでいたが、東京オートサロン2019で行われたホンダの体制発表会にて発表されたチーム名は『Modulo Nakajima Racing』で、ひとつの“サプライズ”となった。
株式会社ホンダアクセスが発表したプレスリリースによると、同社はModuloブランド発信強化の一環でGT500クラスでModulo Nakajima Racing、GT300クラスでModulo Drago CORSEの計2台をサポートするという。
またホンダの体制発表会では、Nakajima Racingは2019年シーズンよりナレイン・カーティケヤンと牧野任祐という新しいコンビを起用することも発表されている。
ダンロップのブースで行われたトークショーに参加した牧野は、カーティケヤンとともに12月にセパンで行われたテストにも参加していたことを明かし、「あまり大きな声では言えませんが、調子は良かったです」と好調ぶりをうかがわせた。
牧野は2016年の第7戦タイで代役という形でGT500クラスにデビュー。このレースで2位入賞を果たし、すでにポテンシャルの高さを示していた。2017年はFIAヨーロピアンF3選手権、2018年はFIA F2に参戦していた牧野にとって、今年は3年ぶりの国内レース復帰となる。
Modulo Nakajima RacingはGT500クラスのなかで唯一ダンロップのタイヤを使用しており、牧野がダンロップのタイヤで500クラスを戦うのもこれが初めて。だがセパンテストでは問題なく走行を重ねることができたと牧野は話した。
「僕は2016年にスポット参戦という形でGT500クラスに乗っていますが、ダンロップのタイヤを履くのは今回が初めてで、それでも違和感なく乗れました」
「僕自身は2年ぶりの国内レース復帰となり、スーパーGTにModulo Nakajima Racingから参戦させてもらいます。セパンでのテストでは調子が良くて、すごいことが起きてもおかしくないと思えるくらいの手応えがあるので、ぜひ期待してください」
■Modulo Nakajima Racingの新カラーリングはモースポフェスでお披露目か
総監督を務める中嶋悟は、GTカーレースを主戦場としたことのない牧野とカーティケヤンが問題なくテストをこなしていて、またダンロップタイヤも改善されていたとテストの手応えを語った。
「(牧野とカーティケヤンの)ふたりとも屋根のあるツーリングカーでのレースを本格的にやっていないのですが、セパンでのテストを見る限りは問題なく走っていました」
「速く走れるということは、タイヤが良くなったということでもあります。去年はあまり結果に結びつかなかった。時にはよかった部分もあったので、そういう部分をためこんで、セパンで試したら(結果が)よかったです」
メインスポンサーがEpsonからModuloに変わったNakajima Racing。メインスポンサーの変更によりマシンのカラーリングも変わるようだが、まだ正式なカラーリングが決まっていないとのことだ。
また2月にもセパンでテストを行うため、12月のテスト以降もマシンはまだセパンに置かれたまま。来月のテストを終えて日本にマシンを持ち帰り、その後で正式なカラーリングを施すという。
「クルマの色はまだ正式には決まっていませんが、3月のファン感謝デー(モースポフェス2019)には色を塗り終えて参加できるんじゃないかと思っております」と中嶋総監督。
「車両そのものについて細かなモデルチェンジはあると思いますが、大まかには変わっていないですね」
「外から見たいちばん大きな違いは色でしょう。メインスポンサー様がEpsonからModuloに変わりました。Epsonは残りますが、これまでの白にブルーというカラーリングではなく、少し赤が入るのではないかと思います」
最後に中嶋総監督は、新しくコンビを組むふたりに期待を示し、「2018年末のテストから『少し変わってきたな』という感じで、そのなかにこのふたりのドライバーが来てくれました。本当に真新しい戦いができるのかなという気がします。大きい声ではいいませんが、いいことがあるのではないかと思います」と話した。