30号車、31号車という2台でスーパーGTに参戦するaprが、2019年モデルとなるプリウスPHVをベースとしたプリウスGTをお披露目した 1月11日、千葉県の幕張メッセで開幕した東京オートサロン2019のレイズブースで、スーパーGT GT300クラスに参戦するaprが、2019年モデルとなる新型プリウスGTを公開した。これまでのミッドシップレイアウトからFRへと変更され、トヨタ・プリウス・PHV GR SPORTのボディを採用する。
“メガ・プリウス”の異名をとり、海外でも高い人気を誇るスーパーGTならではのマシン、プリウスGTが新たなレイアウトとともに生まれ変わった。スーパーGTでは、もともとJAF-GT300規定のなかで、「2016年以前に製造された競技車両のエンジンの取り付け方位、方向、位置は前部隔壁より前方、または後部隔壁より後方であれば自由」とされていたが、2019年からはこの条文が削除される。それにともない、これまでミッドシップだったプリウスGTが、市販車どおりエンジンをフロントに搭載することになったのだ。
マシンは12月4日、富士スピードウェイでこれまでのプリウスGTのボディをまとってシェイクダウンされたが、これはあくまで仮の姿だった。1月11日、東京オートサロンの会場に展示されたプリウスGTは、トヨタ・プリウス・プラグインハイブリッドGR SPORTのボディを使い、シェイクダウンとはまったく異なる姿となった。
フロントに収められたエンジンは、5.4リッターV8の“TRD製レーシングエンジン”が採用された。数字からして、レクサスRC F GT3と同じものと考えていいだろう。富士のシェイクダウン時には非常に低いエキゾーストノートが聞かれたが、その正体はこれだ。そしてハイブリッドシステムは、今後の発展を考えPHV用のものが使用される。
そして気になるチーム体制だが、エースナンバーの31号車は、嵯峨宏紀は残留したものの、そのチームメイトはGT500参戦が予想される平手晃平に代わって、昨年までUPGARAGE 86 MCをドライブしていた中山友貴が加わり、嵯峨とコンビを組むことになった。
そして30号車は2018年後半戦と同様、織戸学と永井宏明がステアリングを握ることになった。タイヤは2018年同様、31号車はブリヂストン、30号車はヨコハマだ。
apr独自の開発思想が盛り込まれたという新たなレイアウトとなった新生プリウスGT。aprにとってはチャレンジとなるFRレイアウトのマシンはどんなスピードをみせるか……!? 開幕までの熟成がカギを握りそうだ。