スクーデリア・フェラーリは7日、チーム代表マウリツィオ・アリバベーネがチームを去ることを正式に発表した。後任にはチーフテクニカルオフィサーを務めてきたマッティア・ビノットが選ばれた。
アリバベーネはマルコ・マティアッチに代わって2014年末にフェラーリのチーム代表の座に就き、2017年以降、チームはメルセデスとタイトル争いができるところまで調子を上げていた。しかし、速いマシンを作りながらも結局はメルセデスとルイス・ハミルトンに敗れ、フェラーリは2008年以来のタイトル獲得という悲願を達成できずにいる。
2018年からアリバベーネとチーフテクニカルオフィサーのビノットとの確執が伝えられていたが、アリバベーネはそれを否定し続けていた。
ヨーロッパ時間の7日午前にアリバベーネの離脱とビノットの代表就任のうわさが流れ、午後にフェラーリが正式にそれを認める形となった。
「4年にわたり、たゆまぬ努力で貢献してきたマウリツィオ・アリバベーネがチームを去る。マウリツィオの長期的な利益とチームのそれについて長く議論した結果、弊社のトップマネジメントとともにこの決定が下された」とフェラーリの声明には記されている。
「フェラーリは、過去数年の競争力向上に大きな貢献を果たしたマウリツィオに感謝し、彼の今後の活躍を祈る」
「マッティア・ビノットが直ちにスクーデリア・フェラーリのチーム代表の座を引き継ぐ。全技術部門は引き続きマッティアに直属する」
現在49歳のビノットは、1995年にフェラーリにテストエンジンエンジニアとして加入、エンジン部門の責任者を経て2016年7月にチーフテクニカルオフィサーの座に就いた。アリバベーネとの関係悪化がうわさされるなか、ビノットの獲得にライバルチームが関心を持っていたとみられており、フェラーリがその動きを封じたという見方もなされている。