2019年、ヒュンダイ・モータースポーツからWRC世界ラリー選手権へスポット参戦するセバスチャン・ローブがチームのファクトリーを訪問。「WRCでは初めての経験」というシートフィッティングなどを行った。
これまでおよそ17年に渡り、シトロエンとプジョーのPSAグループからWRCやWTCC世界ツーリングカー選手権、WorldRX世界ラリークロス選手権などに参戦してきたローブは、2018年12月14日にヒュンダイへの加入を発表。2019年はWRCの全14戦中6戦にスポット参戦する。
ローブのヒュンダイデビュー戦は1月24~27日に行われる第1戦モンテカルロだが、ローブは1月6~17日に行われる第41回ダカールラリーにプライベーターとして参戦するため、限られた時間で新たな愛機となるヒュンダイi20クーペWRCへ慣れる必要がある。
「ダカールラリーを終えて18日には(ヨーロッパに)戻ってくる。そして21日にはラリー・モンテカルロのレッキ(下見走行)が予定されているんだ」とローブ。
「本当に限られた時間しかないけれど、それでもシーズン開幕戦に向けてできる限り準備を整えていきたい」
「(ヒュンダイのファクトリーがある)アルツェナウ訪問は有意義なものだったし、僕と(コドライバーの)ダニエル(エレナ)がマシンへ乗り込む時、習熟を早める助けになるはずだ」
「ファクトリーを訪れたとき、シートフィッティングを行ったんだ。シートフィッティング自体はWTCC時代に1度経験したことがあるけど、ラリー競技でははじめての経験だった」
「事前テストに向けて、すでに微調整も行っている。こういった下準備をすることでラリー・モンテカルロへの限られた時間を最大限に有効活用できるようになるんだ」
この17年間に渡り、PSAグループに所属していたローブは「新しいチームに馴染むには少し時間がかかるかもしれない」としながらも、2019年は「エキサイティングなシーズンになる」と抱負を語った。
「もちろん勝ちを狙っていくつもりだけど、まったく新しいマシン、新しいチームでWRCに挑むことがどれだけ難しいかも知っている」
「去年は3戦にスポット参戦して1勝を挙げることができた。なるべく早くi20クーペWRCを手なづけて、競争力を発揮したい。そのうえで総合優勝を狙っていきたいね」
なお、ローブを迎え入れるヒュンダイは1月2日に首脳陣の体制変更をアナウンス。6年間に渡りチームプリンシパルを務めたミシェル・ナンダンがチームを離れ、これまでカスタマー向けプログラムをまとめてきたアンドレア・アダモがチーム・ディレクターの役目を担う。