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「上野さんは不器用」影山灯、山下の役回りは「お話のスパイス」【インタビュー】

2019年01月06日 18:52  アニメ!アニメ!

アニメ!アニメ!

『上野さんは不器用』 (C)tugeneko・白泉社/上野さんは不器用製作委員会
この1月より放送がスタートするTVアニメ『上野さんは不器用』。

天才的かつ奇想天外な発明品を使って部活の後輩・田中を振り向かせようと奮闘する上野さんと、それをバックアップしようとするもう1人の後輩・山下。そんなとある中学校の科学部で巻き起こる日常のドタバタを描いたコメディだ。

3回にわたってお届けする本作のメインキャストインタビュー。最後となる第3弾は、山下役・影山 灯さんのインタビューをお届けする。先輩2人のために奔走する無口な後輩に抱いている印象やいかに?
[取材・構成=御杉重朗、撮影=スギゾー]

『上野さんは不器用』

■科学部員で最年少、だけど一番大人?

――演じられている山下について、紹介をお願いします。

影山
科学部の中では一番後輩の1年生で、上野さんの田中に対する気持ちが成就することを心から応援している子です。
田中とは正反対に人の気持ちを察する能力が高くて、自分がちょっと邪魔になっちゃうかな、という場面ではおとなしく本を読んでいたり、ツッコむべきところでは激しくツッコんだり、上野さんの背中を押したり、お話のスパイス的な役回りなのかなと思っています。


――科学部の中では常識的な感性を持っているようにも思います。

影山
先輩に対する礼儀とかはないですけど(笑)。
よく変な本を読んでいたりしますし、変わった子ではあるんですけど、すごく空気が読める、人の気持ちがわかる子ですね。

――山下を演じるうえで特に意識しているのはどんなことですか?

影山
先ほども言ったように、空気が読める分、言葉数は少なめだったりするんですけど、その中でどう存在感を出すかをいろいろと考えました。
作品のゆるい空気感は大事にしつつ、山下のローテンションなところとギャグとして美味しい部分のバランス感を常に意識しつつやっています。

――後輩だけど一番大人かもしれないですね。

影山
精神的にはそうかもしれないですね。きっと経験はないはずなんですけど、恋愛とかの知識も豊富なんじゃないかな……本を読んだりして得た知識だけは(笑)。


――田中役の田中あいみさんとはこれまでにも共演がありましたが、本作での共演であらためて抱いた印象などはありますか?

影山
あいるー(田中あいみ)と長く共演した以前の作品でもボーイッシュな一面は見られたんですが、この作品では完全な男の子役で、私、あいるーの男の子ボイスが大好きなんですよ。
だから、隣で聞いていてすごく役得だなと思いながら堪能していました(笑)。

それでいて普通の男の子じゃないじゃないですか。すごく飄々としていて、聞いていて感情を動かされるんです。
本当にイラッとさせられるところが面白くて、もちろん褒めているんですよ、すごく(笑)。

――芹澤優さんに関してはいかがですか?

影山
上野さんはテンションが高く、叫ぶセリフが多いから、お家で何回も練習するのは難しいと思うんですよ。
それを現場でバチっと決めるのが格好いいですし、休憩中も台本に向かって練習していたりする姿勢はストイックというか、真摯に向き合っているんだなと共感と共にすごく刺激もされます。

→次のページ:山下最大の謎、それは……

■山下最大の謎、それは……
――作中に登場する発明品の中で「これがあったらいいな」と思うものはありますか?

影山
“II傘”(あいあいがさ)は普通にほしいですね。
気になる子とくっつく口実になりそうですし。急な雨が降ってきたときに「私、傘がついてるから」って(笑)。

同性でも、あまり話したことがないけど「お友達になりたいな」って子を誘って距離を縮めるきっかけにできますよね。
お買い物のときにも便利そうだし、本当に普通に実用化される未来を待っています。

――もしも実際に山下に会えるとしたら、話してみたいこと、訊いてみたいことはありますか?

影山
いつも山下が読んでいる本はどういう興味で買っているのかなって。
『メロンソーダの作り方』とか『来世から始める貯水管理』とか、謎のタイトルの本をいつも読んでいるので、本の趣味についてちょっと語り合いたいです。
何の役に立てるつもりなんだろうとか、そもそもどこで見つけてくるんだろうとか、気になります(笑)。


■ギャグだけでなく、可愛さもいっぱいの作品

――エンディング主題歌「マイペース・サイエンス」はジャズ風の曲ですが、最初に聞かれたときにはどのように感じましたか。

影山
元気のいいノリノリな電波曲みたいなものをイメージしていたので、意外でした。
でも完成したものを聞いてみると、エンディングらしく可愛らしい雰囲気に仕上がっていて、「あ~、今週も終わっちゃったな~」とゆったり聞ける感じで癒やされますね。

あと、歌詞に「これ学生の頃に習ったかもしれない」という科学用語がいっぱい出てくるので、懐かしい気持ちになります。

――レコーディング時のエピソードを教えてください。

影山
そもそも歌うイメージが山下にはなくて。きっと合唱コンクールとかに出てもすごく小さな声だろうなと思うんですよ(笑)。
ディレクションでは「中学生っぽくあまり感情に起伏をつけずに歌ってみたら」と言われました。
あとは中学1年生なので、まだ習っていないであろう科学用語の意味をよく知らずに歌っている感じを心がけてみました。


――作品について特に注目してほしい部分や、放送を待つ視聴者の皆さんへのメッセージをお願いします。

影山
まずギャグ要素が強いな、というイメージを持たれると思うんですけど、絵柄もポップで可愛らしい作品でもあるんです。
上野さんの恋する乙女の部分が出る回は本当に“神回”なので、そういう女の子の可愛らしさも楽しんでいただきたいのと、放送時間が短い分、テンポが良くて気軽に見られる作品だと思うので、何度も見て楽しんでいただけたらなって思います。

――ノリの軽さ、ゆるさに反して、いろんな側面がある不思議な作品ですよね。

影山
毎回出てくる発明品もまず発想が面白いですし、「その道具をそう使うんだ!?」という意外性も他の作品にない特徴だと思うので、「こんなものがあったらいいな」とか「こんなことできたらいいな」と思いながら見てもらえたらうれしいですね。
なんだか『ドラえもん』のようですけど(笑)。

TVアニメ『上野さんは不器用』作品情報

【キャスト】
上野:芹澤優/田中:田中あいみ/山下:影山 灯
田中みずな:大森日雅/田中よもぎ:伊藤美来/タモン:井澤詩織
北長:戸松 遥/西原:佐藤利奈/南峰: 竹達彩奈/東川:井口裕香

【スタッフ】
原作: tugeneko 「上野さんは不器用」(白泉社「ヤングアニマル」連載)
監督・シリーズ構成:月見里智弘/キャラクターデザイン・作画監督:大和田彩乃
美術監督:猿谷勝己/色彩設計:のぼりはるこ /撮影監督:桑 良人・板倉あゆみ
音響監督:阿部信行/音楽:三澤康広/音楽制作:日本コロムビア
制作協力:ギャザリング/アニメーション制作:レスプリ

【主題歌】
OP 主題歌「閃きハートビート」伊藤美来
ED 主題歌「マイペース・サイエンス」 上野(CV: 芹澤 優)・田中(CV: 田中あいみ)・山下(CV:影山 灯)

<放送局>
●TOKYO MX    1月7日より毎週月曜日25:05~
●BS11      1月6日より毎週日曜日24:30~
●J:COMテレビ  1月8日より毎週火曜日22:30~

<配信>
●dアニメストア 1月6日より毎週日曜日24:30~
●AbemaTV    1月6日より毎週日曜日24:30~
●niconico    1月9日より毎週水曜日24:00~ ほか

(C)tugeneko・白泉社/上野さんは不器用製作委員会