イカのような、ワニのような、いや、そうした表現は正確ではないような。なんとも形容しがたいロボットを、米国ニューヨーク拠点の「Pliant Energy」が開発中だ。
ロボットの名称は「Velox」。陸上も、水中も、そして雪や氷の上も這って、あるいは泳いで移動できるというもの。その動作の様子を収めた動画が公開され、話題になっている。・ウェーブ状にヒレを動かすイカやマンタが泳ぐシーンを目にしたことのある人は想像しやすいかもしれない。Veloxは胴体の両脇にヒレのようなものが付いている。このヒレを、ウェーブを描くように動かすことで、Veloxは推進する。
例えば、水中では鳥が翼を羽ばたかせるようにヒレを動かすことで巧みに泳げる。氷の上ではヒレを地面に対して直立にして動かして進むが、その様はヘビが身をくねらせて地面を這っているかのようだ。・野生動物の観察にもちろん、Veloxは地上も難なく移動でき、プールサイドを進んでプールに飛び込み、そのまま泳ぐことができるというのはかなり驚異的だ。
現在さまざまなロボットが開発されているが、水陸両方に対応するタイプはかなり珍しい。その一方で、果たして用途は?と疑問に思う人もいるだろう。
開発元はサイトで、人が近づけないような場所での野生動物の観察や、海岸近くでの軍事活動における医療費や弾薬などの運搬といった活用方法を紹介している。
なので、専門分野向けのロボットということになるが、どんなものか気になる人は、サイトにある映像をチェックしてみてほしい。
Pliant Energy