F1での最後のレースの後、最大のライバルとして誰を挙げるかと聞かれたフェルナンド・アロンソは、「特別で感動的な」戦いを繰り広げたとしてミハエル・シューマッハーをあげた。
アロンソがライバルとしてミハエル・シューマッハーを選んだという事実は、彼が2005年に初めて世界チャンピオンのタイトルを獲得した際に、偉大なシューマッハーの牙城を崩したドライバーであったことを考えるとまったく驚くことではない。
当時ルノーに在籍していたアロンソは、シューマッハーが5年連続のタイトルを獲得した翌年に、彼に打ち勝ってチャンピオンに輝いた。
「ひとりだけを選ぶのは当然のことながら難しい。もしもひとりだけ選ばなければならないなら、それはミハエルになるだろうね」とアロンソはCrash.netに語った。
「何か特別な理由があるわけではなく、僕がF1にやって来たときにはミハエルが圧倒的優位にあったからだ」
「自分がゴーカートを走らせていたころ、ミハエルが勝つのを見ていた。違うカテゴリーにいてミハエルが勝つのを見ていたのに、最終的には彼とホイール・トゥ・ホイールの戦いをすることになっていたんだ」
「だからあのときのバトルは間違いなく特別で、当時はより感動的なものだった」
アロンソがF1で達成した32勝の最後の1戦は2013年のバルセロナだった。彼はシューマッハーが席巻した時代にレースをしていたドライバーと、現在のグランプリドライバーの一団は同等に素晴らしいと考えているが、その理由は異なるという。
「当時もそうだったが、現在のF1には最も才能のある世代がいるんじゃないかと思う。なぜならすべてのドライバーが、より良いかたちで準備をしてきているからだ」と彼は説明した。
「彼らは様々な若手育成プログラムの一環として、より長い時間をシミュレーターで過ごす。だから10年か20年前には考えられたかったようなレベルでF1に入ってくるんだ」
「良い道のりだったよ。ひとりだけを選ぶのならミハエルになるだろう。でもそれはただ感情的な理由であって、技術的な面からではないよ」