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カジサック、チャンネル登録100万人までの道のりは? 2018年の活動を振り返る

2018年12月29日 08:21  リアルサウンド

リアルサウンド

 キングコングの梶原雄太が2018年10月1日、YouTuberカジサックとしてチャンネルを開設し、物議を醸してからすでに約3ヶ月が経過。「YouTubeとテレビの壁をぶち破りたい」という思いから活動を始めたというカジサックは、2019年末までにチャンネル登録者が100万人いかなければ芸人引退することを宣言していた。12月29日現在、登録者61万人のチャンネルに成長し、順調すぎると言っても良いペースで数字を伸ばしている。そんなカジサックのこれまでを数々のコラボ動画とともに振り返ってみたい。


(参考:YouTuber・カジサックは登録者100万人を達成できるのか? ラファエルらとのコラボからみる“キングコング・梶原”との違い


 カジサックはチャンネル開設からこれまで、「コラボ」を主軸として活動をしてきた。コラボの相手はYouTuberを始め、芸人や家族が出演しており幅広い。テレビでのキャリアがしっかり活かされている印象で、トーク力についてはチャンネル開設前のヒカルとラファエルの対談動画「喧嘩勃発?お笑い芸人のキングコング梶原さんと会ってきた」において、YouTuberの中でも抜群のトーク力を持つヒカルがすごいと唸ってしまうほどだった。


 YouTuberとしての魅せ方も工夫しているようで、キングコング梶原ファンのみならずYouTubeファンに向けた動画も多い。当初はTVで活躍していた有名人がYouTubeに参入するということに否定的な意見も多かったが、今ではそのような意見は確実に少なくなっているようだ。


印象的な数々のコラボ動画を振り返る
 カジサックは最初期、ラファエルの紹介でKiii所属のホームランボーイズ、もっちゃんねる、そして地獄寺紅蓮丸(正確にはKiii cube所属)とのYouTuber修行と銘打った3日間にわたるコラボ動画を投稿。YouTuberからYouTubeの極意を学ぶことからスタートした。それぞれ、うまい棒の早食い、U.S.Aしりとり、素手でスイカ割りなどYouTuberらしい企画に挑戦している。


 その後もコラボ動画を投稿しているが、中でも印象的なコラボがワタナベマホト、東海オンエアのしばゆー、よさこいバンキッシュのわきをゲストに迎え行われた『はねるのトびら』(フジテレビ)の大人気企画「ギリギリッス」のパロディー動画「TEAMマホト(しばゆー、わきを)とギリギリス対決!!」だ。『はねるのトびら』を観ていた視聴者も多いようで、懐かしいというコメントが多く見受けられた。実際にYouTubeのメイン視聴者層(10代後半~20代前半)は、全盛期の『はねるのトびら』を観ていた世代ということもあり、懐かしさから見に来た方も多かっただろう。この動画はTVの企画をYouTubeに持ち込んだ企画であったが、TVでもウケていた企画はYouTubeでもある程度の反響が見込めると証明された動画にもなった。


 2018年10月に公開された動画「同期の南海キャンディーズ山ちゃんとガチンコトーク」が2018年12月29日現在242万回を記録しており、自身の動画の中で最も再生回数が多い動画になっている。芸人同士の対談ということで、話の間(ま)、テンポ、魅せ方などが全て高次元で展開されており16分という比較的長めの動画にも関わらず、一瞬のように感じた。南海キャンディーズの山里亮太とキングコングの関係性の裏話などYouTubeという括りだからこそ聞ける貴重なトークになっている。


 他にもNON STYLEの石田明やハイキングウォーキングの鈴木Q太郎など芸人とのコラボを多数投稿し、「YouTubeとテレビの壁をぶち破りたい」という当初の目的を体現しているカジサック。カジサックがYouTubeに進出してからまだ数ヶ月であるが、すでにYouTubeとテレビの壁が薄くなりつつあることを感じさせる。


 そして先日実業家・堀江貴文とのコラボが実現した。異色とも思われるコラボだが、キングコング西野が予てから親交のある堀江貴文にゲスト出演の依頼をしたことから実現に至ったという。堀江貴文をゲストに迎え何をするのかと思えば、行われたのはまさかのPK対決。対決をしていく中で普段見ることができない、堀江貴文の新たな一面が垣間見られた。相手が誰であろうと、その魅力を引き出すことができるのがカジサックの強みでもある。今後もこの強みを活かして様々なコラボ動画を展開していくことだろう。


 チャンネル開設当初は賛否両論が巻き起こったキングコング梶原改めカジサックのYouTube参戦。2019年末にチャンネル登録者が100万人超えなければ芸人を辞めると宣言した挑戦は続いているが、毎日投稿、豪華コラボと、努力は着実に実を結んでいる。芸人のYouTuber参戦が相次いでいるなかで、カジサックがその成功例になる可能性は、低くなさそうだ。


(川崎龍也)