仕事終わりに上司から誘われる飲み会。部署が定期的に開催する、ほぼ強制的な飲み会。
皆さんは、職場の飲み会にどんな印象をお持ちだろうか?「飲みニケーション」という言葉があるように、会社の飲み会は上司や仲間とコミュニケーションを図る場所となっている。
企業口コミサイト「キャリコネ」には、「飲みニケーション」についてのさまざまな見解が寄せられている。
「飲みに行かないと業務に協力してもらえない」
「飲みニケーション地獄。飲みに行かないと業務に協力してもらえない。時間的、家庭的な事情があり飲みに行けないが、行かなくなってから協力体制が無くなった」(代理店営業、20代後半、女性、正社員、年収300万円)
「飲み会やバーベキュー、海水浴などイベントが多すぎ。正直、休日や業務時間外なので勘弁してほしい。費用も高いし、遠くて交通費も馬鹿にならない。今時飲みニケーションとかどうかと思う。上司命令なので実際は断れない。断るとその後の上司からの扱いが明からに酷くなる」(その他、30代後半、男性、正社員、年収320万円)
「飲みニケーションの威力は絶大。どんなに仕事ができず、やる気がなく、下から面倒くさがられている人も、上司と飲みに行く頻度が多ければ早めに課長くらいにはなります。そんな緩いカルチャーに染まっていく人と、バカらしくなって他社に流れる人がいる」(システムエンジニア、20代後半、男性、正社員、年収700万円)
飲み会やイベントが多い社風に対して、ネガティブな本音を漏らす口コミが目立った。
義務感に駆られながら、気乗りしない飲み会に参加する若手社員も多いだろう。驚いたことに、飲み会を欠席すると、仕事で上司からサポートが得られなくなる企業まであるようだ。
これでは飲み会の時間を心底楽しむことはできない。暗黙のルールで断れない雰囲気は、精神的な圧迫になるし、金銭的にも負担が大きくなる。
また、「飲み会に参加することで上司に気に入られ、出世が早まる」という口コミも多かった。
飲み会参加率が高く、おべっか使いが上手であれば、仕事ができなくてもスムーズに出世できてしまうというのだ。
実力のない人物が昇進し肩書きを持ったとしても、本来の会社の成長にはつながらない。「飲みニケーション」は査定の場ではなく、本当の意味で社員同士が交流できる場でなければならない。
社員同士の飲み会代や誕生日プレゼント代を支給する会社も
「飲みニケーション」にマイナスな意見がある一方で、会社が社員同士の交流を重要視し、「飲みニケーション」を促しているケースもある。
「飲み会が多く、飲みニケーション文化が根付いている。部署を超えた付き合いも多く、それが会社の強みになっている」(代理店営業、20代後半、男性、正社員、年収600万円)
「この会社の面白い特徴の一つとしては、『飲みニケーション』と呼ばれる、社員間の飲み代を会社が負担してくれる制度があります。社員間のコミュニケーションの円滑化に役立っています。特に仲の良い社員とはプライベートでも遊びに行くこともあり、居心地の良い会社です」(代理店営業、30代前半、男性、正社員、年収800万円)
「社風は極めてフレンドリー。部署ごとに飲みニケーション費が支給される。社員の誕生日を祝い合う社風があり、今では誕生日のプレゼント代を会社が負担する制度もある」(営業、20代後半、男性、正社員、年収400万円)
「飲み会代を部署ごとや一人ひとりに支給する」「社員同士で誕生日を祝う習慣がある」など、会社が社員の交流を大切にしているという口コミも見られた。
会社が飲み代を支給し、積極的にコミュニケーションの場を提供することで、部署の枠を超えて社員同士の仲が深まり、結束力が強くなる。こうした取り組みがプラスに働き、フレンドリーで風通しの良い雰囲気が形成されれば、社員の満足度も高まるだろう。
「飲みニケーション」をきっかけに居心地の良い職場環境を作ることができれば、社員の定着率も高まり、会社はより成長することができる。
悪しき習慣と捉えられることも多い「飲みニケーション」だが、上手に活用すれば社員や会社のさらなる力を引き出す特効薬になるかもしれない。
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