欧州圏内を中心に開催されるトラックヘッドによるFIA選手権、ETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップの2019年カレンダーが発表され、計画されていた9戦目のイベント追加は見送られる形となり、シリーズ史上最大の観客動員を記録した2018年を踏襲した全8戦のスケジュールが確定した。
70万人以上が参加したライブストリーミングを含め、全世界198の国と地域で1億1100万人のTV視聴者を獲得し、前年度比で実に13%の増加を記録するなどFIA欧州格式選手権として年々拡大を続けているETRCは、イベントごとの観客動員数でも11%の伸びを見せ、ヨーロッパの物流を支える“トラッキー”やその家族、関連産業の従事者を中心に年間8戦で41万5000人のファンをサーキットに動員した。
また2016年に新たにローンチされたETRCの公式Facebookページも年々規模を拡大し、2018年シーズン終了時点で13万1550人のフォロワーを獲得。それ以外に、TwitterやInstagramでも最新情報を発信し、その情報拡散能力は日を追うごとに力強さを増している。
さらに選手権としても、年間レコードとなる20台のトラックがフルシーズンエントリーを果たし、スペイン・ハラマ戦ではワイルドカード枠を含め、新記録となる26台のトラックがレースを戦った。
こうした2018年の成功を受け、シリーズの成長を確信するとともに来季への手応えを語ったETRA(ヨーロピアン・トラック・レーシング・アソシエーション)ディレクターのゲオルグ・フックスは「既存のメディアソースのすべてで再び改善と成長を目撃できたことは本当に喜ばしく、何よりもまずファン、パートナー、そしてエントラントの全員に2018年の成功を祝う感謝の言葉を捧げたい」と述べた。
「2019年の目標は、トラック・レーシング、そして物流を担うプロドライバーたちの地位向上や待遇改善、そして彼らへの感謝を込めてプレゼンス向上の努力を続けていくことだ」
「ETRCは純粋なレースの魅力を発信し、トラックへの興味を喚起して産業に多くの有望な人材を惹きつけるプラットフォームの役割を果たし続ける。2019年はレースを開催するすべての地域で、さらにその活動を推進していくつもりだ」
同じく、ETRAでフックスとともにディレクターを務めるロルフ・ヴェルナーは、シリーズの成功と成長を賞賛し「2020年に向けてさらにカレンダーを改善し、開催ラウンド数を拡大する計画を進めていく」と語った。
「2019年カレンダーに関しては、チームとドライバーのための強力なプラットホームを維持することにフォーカスした。シリーズでおなじみのサーキットがほぼ前年と同じ日程に収まることにより、ファンにも訴求のしやすいカレンダーになるとともに、この世界を代表する各レーストラックたちとも、ETRCは引き続き有効な関係を築いていくことも示せたと思う」
「さらに2019年は、より裾野を拡大する新たなエントリー選手権であるLT4カップも始動する。2019年も各国のファンがふたたびサーキットに集い、モータースポーツを肌で感じ、ソーシャルメディアの面でもさらに新たな体験を提供することで、素晴らしい成長を持続する原動力になるだろう」
■2019年ETRCヨーロピアン・トラック・レーシング・チャンピオンシップ・カレンダー
RdDayCountry/Circuit15月25~26日イタリア/ミサノ26月22~23日ハンガリー/ハンガロリンク37月6~7日スロバキア/スロバキアリンク47月20~21日ドイツ/ニュルブルクリンク58月31~9月1日チェコ共和国/モスト69月14~15日ベルギー/ゾルダー79月28~29日フランス/ル・マン(ブガッティ)810月5~6日スペイン/ハラマ