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女友達にありがち? 本音という免罪符の乱用

2018年12月27日 12:12  おたくま経済新聞

おたくま経済新聞

女友達にありがち? 本音という免罪符の乱用

 他の人にはそんなこと絶対言わないのに、なぜか私にだけは平気で酷い言葉を投げつける。そんな友達、あなたの身近にはいますか。本当の友達という言葉を盾にした暴言の体験のツイートにたくさんの共感の声が集まっています。


【さらに詳しい元の記事はこちら】



 女友達に「サンドバッグにされた」体験を漫画にしてツイッターに投稿にしたのは、うさぎのみみちゃんさん。本業のかたわら、アナログで描いたかわいいうさぎのお絵描きをネットに投稿しています。ツイート漫画の主人公はみみちゃんという名前で、ロリータファッションが大好きな女の子です。


 話題になっているストーリーは「ときどきこういう友達が存在する」という言葉からはじまり、他のお友達にはいいことばっかり言うくせに、みみちゃんにだけ酷い言葉を投げつけてくるお友達を紹介しています。


 みみちゃんはお友達に問いかけます。「私にだけ酷い態度を取るのはなぜ?私のことが嫌いなの?」するとお友達はこう答えるのです。「みみちゃんは本当の友達だから本音で接してあげてるんだよ」と。「そんな酷い本音は聞きたくない!」みみちゃんはそんな風に思うのでした。


 この漫画を読んだ人たちからは、「こういう人っている」「めっちゃわかる」といった共感の声が多く寄せられました。中には、「ある作品の影響で幼なじみに傍若無人に接してしまった」という過去の行動を反省する人も。


 お友達の主張は、みみちゃんと本音を共有しているという前提のもとには成り立ちますが、 みみちゃんはちがうのです。許す許さないの境界線は人それぞれです。 何でも許し合えるのが本当の友達とは言いつつも、実際は何でも許せるっていう訳でもありませんよね。


 作者のうさぎのみみちゃんさんにうかがったところ、残念ながら漫画のモデルになった大学時代の友人との関係は続いていないそうです。そして、現在の友人関係においては「気持ちを押しつけないことと否定しないこと」を心がけているとのことでした。


 こういったトラブルは女性に特有の問題なのでしょうか。 よく女性は共感の生き物だという言葉を目にしますが、共感とは文字通り共に感じるものです。相手の共感が得られていないのであればそれは単なる独りよがりに過ぎません。


 みみちゃんも言っています。 「親しき仲にも礼儀あり」だと。本当の友達と向きあうときこそ、この言葉をわすれないよう心に留めておきたいものです。


<記事化協力>
うさぎのみみちゃんさん(@usagitoseino)


(山口さゆり)