ワークポートは12月下旬、退職に関する調査結果を発表した。調査は同月、ワークポートを利用した全国の転職希望者を対象に実施。535人から回答を得た。
「退職の意思を会社に告げる際、言いにくいと感じる」人は70.5%。労働基準法では「退職の自由」は原則として認められているが、いざとなると、多くの人が申し出を躊躇していることが分かる。退職時に会社からの引き留めにあった人も62.4%いた。このうち17.7%は「トラブルに発展したことがある」と回答している。
「家にまで来られて引き留められた」「有休消化を断られた」
トラブルは人手不足が要因になっているものが多く、「人員不足という理由で退職届を受理してもらえない」、「退職の意思を伝えても無視される」といった体験談が寄せられた。また、退職の意思を伝えた日から嫌がらせやパワハラが悪化するなどの事例や、退職金を払わないと脅されたり、給与未払いなど金銭トラブルにまで発展している例もある。
その他、「"辞めさせない"の一点張りで胸ぐらをつかまれた」(20代・男性・営業)と、暴力行為を受けたというコメントや、
「家にまで来られて引き留められた」(30代・女性・福祉介護)
「辞める理由をしつこく聞いてくる」(20代・女性・建築土木)
「退職時の有休消化を断られた」(30代・男性・営業)
「退職日を勝手に延ばされた」(20代・女性・事務)
などの声が出ている。ワークポートは調査結果を受け、
「退職についてのサポート範囲に関しては、転職コンサルタントはアドバイスのみ、代行業者は退職意思の代弁のみ、直接交渉できるのは弁護士のみ。退職についての悩みやトラブルが生じた場合は、その時の状況に応じて適切な相談相手を選ぶことが大切」
と呼びかけている。