2019年のWTCR世界ツーリングカーカップに4名のドライバーを送り込むヒュンダイ・モータースポーツ・カスタマーレーシングがポルトガルにあるアルガルベ・サーキットでテストを実施。ここで初めてTCRマシンをドライブしたニッキー・キャッツバーグは「これまでドライブしてきたマシンとはまったく違うマシン」と初走行の感触を明かしている。
シリーズ初年度となった2018年、ヒュンダイi30N TCRをドライブしたガブリエル・タルキーニがシリーズチャンピオンを獲得。ランキング2位に同じヒュンダイユーザーのイバン・ミューラーが続いた。
また、チームランキングでもヒュンダイユーザーのMレーシング-YMRがトップ、BRCレーシングチームが2位に続き、ヒュンダイがシリーズを席巻している。
2019年に向けて、ヒュンダイは2018年もWTCRを戦ったタルキーニとノルベルト・ミケリス、シリーズ前身のWTCC世界ツーリングカー選手権に参戦していたキャッツバーグとアウグスト・ファーフスの4名にマシンを託す。
アルガルベで3日間に渡り行われたテストには、ドライバー4名全員が参加。タルキーニとミケリスはマシンに加えられたアップデートのフィードバックを行い、キャッツバーグとファーフスはTCRマシン初ドライブを経験した。
「前輪駆動のレーシングカーを走らせたのは2006年以来のことだった」と語るのは、BMWワークスドライバーとしての顔も持つファーフス。
「それでもヒュンダイi30N TCRをドライブした1周目から快適さを感じたし、プッシュすることもできた。僕が走る前にガブリエル(タルキーニ)とノルビ(ノルベルト・ミケリス)が走行していたから、マシンのバランスなどはある程度予想ができた」
「経験豊富なふたりのデータは本当に役立つものだった。また、個人的には自分がすばやくマシンに馴染み、速さを引き出せたことにも驚いているよ」
WTCC参戦時はラーダやボルボをドライブしていたキャッツバーグは「初めてヒュンダイi30N TCRをドライブした時、これまでドライブしてきたマシンとはまったく違うタイプの1台だと思った」とTCR初走行をふり返る。
「ただ、ハンドリング特性などは昔ドライブしていたFFマシンと似ていた。パフォーマンスを引き出す走り方も変わっていないと思う」
「とにかく(車両開発を担当した)ガブリエルが素晴らしい仕事をしたことは間違いない。ヒュンダイと、そのカスタマーチームは強力なパッケージを生み出したんだ」
ヒュンダイはオフシーズンの間もテストを進める計画で、年明け早々にも次回のテストを予定している。2019年のWTCRは4月5~7日のモロッコ大会で幕を開ける。