葬祭事業を展開するティアは12月26日、葬儀に関する調査の結果を発表した。調査は、全国の40歳以上の男女1000人を対象に実施した。
自分の葬儀をしてもらいたいかどうか聞いたところ、「してもらいたくない」が52.5%で、「してもらいたい」の47.5%を上回る結果となった。誰かが亡くなれば、葬儀を行うのが習わしになっているが、実際には半数以上の人が葬儀をしてもらいたくないと考えているようだ。
葬儀について親と話し合わない理由「縁起が悪い」「気分を害したくない」
しかし配偶者の葬儀をしたいかどうかについては「したい」が80.4%、親の葬儀についても「したい」が79.7%となっている。自分の葬儀はしてほしいと思わないが、家族の葬儀はしたいと考えている人が多い。
理由としては「供養のために必要な儀式だから」、「気持ちに区切りをつけたいから」という人が多かった。
また78.5%の人は、「これまでの葬儀に出席して良かった」と回答。最も多かった理由は「最期のお別れができた」(56%)、2番目は「気持ちに区切りをつけることができた」(48.4%)、3番目は「供養のために必要な儀式だから」(38.2%)だった。
葬儀の準備について配偶者や親と話し合ったことがあるかどうか聞くと、「どちらとも話し合ったことがない」が53.1%に上った。「どちらとも話し合ったことがある」は11.9%に留まった。
親と話し合わない理由を聞くと「残された人間で決めればいいから」が25.3%で最も多かった。「縁起が悪い」(10.4%)、「気分を害したくない」(10.1%)と答えた人もいた。配偶者と話さない理由についても、「残された人間で決めればいい」(35.3%)、「気分を害したくない」(13.8%)という回答が多かった。やはり亡くなった後のことを本人に聞くのはためらわれるという人も少なくないようだ。
しかし「準備をしておけば慌てずに済む」という理由で、葬儀について話し合っている人も。やはり生前のうちにどのような葬儀にするのか話し合っておくといざという時に慌てないで済むのかもしれない。
終活を始めたきっかけ「身体の衰えを感じた」
現在、終活をしていない人は85.7%。男女別では男性が90.6%で女性の80.8%を10ポイント近く上回っていた。理由としては「まだ必要だとは思わない」が53.5%だった。
逆に終活している人からは「子どもに迷惑をかけたくない」(48.9%)、「残りの生活を充実させたい」(34.5%)という理由が上がった。
具体的な終活の内容としては、生前整理が53.5%で最も多く、エンディングノートの作成(31.9%)、相続の準備(29.8%)が続いた。持ち物の整理や財産分与について準備を進めることで、残された人の負担を減らすことができそうだ。
終活を始めたきっかけを聞くと「身体の衰えを感じた」(52.4%)が最も多かった。