JRPA AWARDの大賞を受賞したTEAM KUNIMITSU。スーパーGTでは山本尚貴/ジェンソン・バトンが王座を獲得した 二輪・四輪の公認モータースポーツイベントを撮影する、国内唯一のモータースポーツフォトグラファーの団体である日本レース写真家協会(JRPA)は、“その年一番のフォトジェニック”を選ぶ『JRPA AWARD 2018』を会員61名の投票で決定した。
このJRPA AWARDは、JRPA会員のフォトグラファーたちが記録や戦績だけではなく、そのスタイルや立ち振る舞いがいかに魅力的で、常に話題や撮影機会を提供しうる存在であるか、そしていかにフォトジェニックで、私たちフォトグラファーの“写心”をくすぐる存在であるか、取材活動に対して紳士的であるかなどを総合的に判断し、全会員の投票によって毎年選出されているものだ。
2005年から毎年大賞と特別賞を選出してきたJRPA AWARDだが、2018年は大賞としてスーパーGT GT500クラスで山本尚貴とジェンソン・バトンがチャンピオンを獲得したTEAM KUNIMITSUが、特別賞として全日本モトクロスIA1クラスで12回目となる全日本タイトルを獲得した成田亮が選出された。受賞理由は下記のとおりだ。
JRPA AWARD 2018 『大賞』: TEAM KUNIMITSU
【選出理由】
JGTC全日本GT選手権初年度からSUPER GTへの挑戦を続けるチームは、2018年に向けて山本尚貴選手のパートナーとして、元F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトン選手を起用。シーズン開幕前から多くの話題を振りまいたが、それに加え開幕戦からの表彰台、さらに第6戦SUGOでの優勝、最終戦もてぎでの劇的なチャンピオン獲得と、数多くの話題とシャッターチャンスを提供してくれた。また山本選手は全日本スーパーフォーミュラ選手権でもチャンピオンを獲得し、さらに両ドライバー、高橋国光総監督とも我々フォトグラファーに対して非常に紳士的であり、2018年のTEAM KUIMITSUは非常にフォトジェニックな存在であった。
JRPA AWARD 2018 『特別賞』:成田亮選手(全日本モトクロスIA1)
【選出理由】
今シーズンの最終戦最終ヒートでの大逆転劇で、12度目となる全日本タイトルを獲得。名実ともに、全日本モトクロス史上、最強最高のライダーだ。今年38歳になるが未だ気迫溢れる走りは、フォトグラファーから見ても魅力的な存在だ。
そして、2017年はインディ500を制した佐藤琢磨に贈られた栄誉賞が、今年はル・マン24時間でトヨタTS050ハイブリッドを駆り優勝を飾った中嶋一貴に授与されることになった。一貴の選出理由は下記のとおりだ。
JRPA AWARD 2018 『栄誉賞』: 中嶋一貴選手
【選出理由】
中嶋一貴選手は、2009年までF1グランプリを戦った後、2011年からフォーミュラ・ニッポンに参戦。2012年、2014年と二度のチャンピオンを獲得し、我々フォトグラファーに対して多くのシャッターチャンスを提供してくれました。一方2012年からはトヨタのエースドライバーとしてル・マン24時間レースおよびWEC世界耐久選手権に参戦。2014年には日本人ドライバーとして初めてとなるポールポジション獲得を達成したほか、2016年には優勝まであと一歩と迫りながら、残り6分でマシンがストップする悲劇にも見舞われました。
悲喜こもごもの挑戦がようやく実ったのが2018年。自身二度目のポールポジションから僚友7号車との争いを制し、日本人として3人目となるル・マン24時間ウイナーに輝いたことに加え、日本車を駆る日本人としての初優勝、日本人初のポール・トゥ・ウインという歴史的な快挙を成し遂げました。また中嶋一貴選手は自らもカメラを愛好しており、風景写真への造詣が深いほか、今年訪れたWRC世界ラリー選手権では自ら写真撮影も行うなど、我々フォトグラファーの思いも理解し、JRPAに対しても長年協力を惜しまぬ姿勢をみせてくれているほか、JRPAから進呈したストラップも愛用し続けてくれています。世界で戦う日本人ドライバーとして、ル・マン24時間レース優勝という新たな歴史を築いてくれた中嶋一貴選手の偉業達成と長年に渡る協力に感謝を示し、2018年JRPA AWARD『栄誉賞』を授与します。
なお、これまでのJRPA AWARD歴代受賞者は下記のとおり。
JRPA AWARD歴代受賞者:(敬称略)
第1回(2005年)
大賞:服部尚貴/特別賞:伊藤真一
第2回(2006年)
大賞:鈴鹿サーキット/特別賞:北川圭一
第3回(2007年)
大賞:ヨシムラジャパン/特別賞:大嶋和也
第4回(2008年)
大賞:松田次生/特別賞:石井正美
第5回(2009年)
大賞:ホンダNSX/特別賞:青山博一
第6回(2010年)
大賞:小林可夢偉/特別賞:伊藤真一
第7回(2011年)
大賞:水谷 勝/特別賞:アンドレ・ロッテラー
第8回(2012年)
大賞:中嶋一貴/特別賞:中須賀克行
第9回(2013年)
大賞:山本尚貴/特別賞:加賀山就臣
第10回(2014年)
大賞:中嶋一貴/特別賞:亀谷長純
第11回(2015年)
大賞:チームインパル/特別賞:ヤマハ発動機株式会社
第12回(2016年)
大賞:KONDO RACING/特別賞:中須賀克行
第13回(2017年)
大賞:横浜ゴム株式会社/特別賞:有限会社ハルク・プロ