映画『Woman at war』が『たちあがる女』の邦題で3月9日から全国順次公開される。
同作は、『馬々と人間たち』で長編監督デビューを果たしたアイスランドのベネディクト・エルリングソン監督の新作。アイスランドの田舎町を舞台に、セミプロ合唱団の講師と、地元のアルミニウム工場に対して孤独な戦いを繰り広げる謎の環境活動家「山女」という2つの顔を持つ主人公ハットラが、長年の願いだった養子を迎える申請が受け入れられたことから、母親になる夢を実現するため、アルミニウム工場との決着をつける最終決戦の準備に取り掛かる、というあらすじだ。
劇中ではもともと舞台演出家であったエルリングソン監督が、劇伴奏者であるブラスバンドとウクライナの合唱隊をスクリーンに登場させるなど、独自の手法で主人公ハットラの心情を表現。同作は今年の『カンヌ国際映画祭』批評家週間でSACD賞に輝いたほか、主演のハルドラ・ゲイルハルズドッティルは2つの映画祭で最優秀女優賞を受賞している。また2019年の『アカデミー賞』アイスランド代表作品にも選出された。
さらに同作はジョディ・フォスター監督・主演によるハリウッドリメイクも決定。作品に強く魅了されたというフォスターは「この映画は私に言葉では言い表せない興奮を与えてくれました。ハットラを演じるのが待ちきれません。私はユーモアと情緒を大胆に、そして奇抜に融合させたこの作品に引き込まれ続けています。これは私達の時代を代弁する作品なのです」と語っている。