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IMSA、デイトナ公式テスト用BoP発表。日米4メーカーが対決するDPiクラスが高速化

2018年12月26日 12:11  AUTOSPORT web

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2019年はコア・オートスポーツが走らせるニッサンDPi(手前)とライリー・マルチマチックのLMP2カー、Mk30・ギブソン(奥)
ウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)を運営するIMSAは12月21日、年明けの1月4~6日にデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われるシリーズ唯一の公式テスト『ロア・ビフォア・ロレックス24』で用いられるバランス・オブ・パフォーマンス(BoP)を公布した。

 2019年のWSCCは、前年までDPi(デイトナプロト・インターナショナル規定)マシンとLMP2マシンが総合優勝を争っていたプロトタイプクラスを再編。トップカテゴリーをプロドライバーを対象としたDPiクラスとプロ・アマ用のLMP2クラスに分けることで、ドライバーラインアップにジェントルマンドライバーを含む場合の多いLMP2チームに、より多くの競争のチャンスを与えることとなった。

 これと同時にIMSAはDPiマシンの性能を引き上げることを決定し、今回発表された全クラス対象のBoPではその点が反映されている。

 具体的にはアキュラARX-05 DPi、キャデラックDPi-V.R、ニッサンDPiの最低重量が18年最終戦プチ・ル・マン時から5~20kg削減され、アキュラとキャデラックが930kg、ニッサンは935kgとなった。なお、マツダチーム・ヨーストが走らせるマツダRT24-P DPiについては905kgのままだ。

 そのマツダのエンジン出力面では、新シーズンに向けてパワートレイン、ならびにフロントのエアロダイナミクスの改良を受けたことから、パワーカーブが大きく変更されることに。また、0.3mm大きいエアリストリクターを装着することとなったキャデラックとともにエンジンの最高回転数も引き上げられた。

 この他、アキュラ、ニッサンもパワーブーストの最高値が上方修正された一方で、カテゴリー第2位となったLMP2クラスのマシンでは、18年のデイトナと比較して10kgの増量とエンジンの最高回転数の引き下げが決定。

 さらに、燃料搭載量も75リットルから5リットル少なくなり、DPiマシンとの性能均衡を目指した今季とは対照的に両クラスの性能差が広げられた格好となった。

 近年同様、IMSAは全4クラスの出場マシンに対して開幕戦デイトナを含むウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップの全ラウンドでBoPの調整を行う。今回の最新BoPは“ロア”を対象としたものであり、シリーズは2019年1月24~28日に開催される本戦までにこれを更新することが可能だ。