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2019年の景気予想、3社に1社「悪化する」 「消費増税で一層に悪化」「デフレの再来が怖い」

2018年12月26日 12:01  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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帝国データバンクは12月中旬、「2019 年の景気見通しに対する企業の意識調査」の結果を発表した。「2019年は景気が悪化する見込み」と答えた企業は29.4%。2019年の景気に悪影響を与えると思われることのトップは「消費増税」(55.3%)で、来年10月に予定されている10%への引き上げに不安を感じる企業が多い。

調査は、今年11月16日~30日の間、全国の2万3052社を対象に実施。そのうち9746社から回答を得た。

「個人消費拡大のため、低所得者層の底上げ必要」という声も


「消費増税」以外の懸念材料としては、「人手不足」(46.2%)、「原油・素材価格の上昇」(45.4%)が多く挙げられた。25日には日経平均が急落し、終値で1万9155円を記録している。これらに加え、「株価の暴落」という不安要素も現実味を帯びている。「為替(円高)」を挙げる人は 7.4%と少なかった。

企業からは、

「消費税率引き上げによるデフレの再来が怖い」(建築工事、広島県)
「消費税の負担は大きくのしかかる。特に、軽減税率の対象業種にとって、その準備コストは半端なく大きい」(食料品製造、東京都)

と、消費税率引き上げによる悪影響を指摘する意見が多くみられた。また、「日本の景気は輸出がどれほど伸ばせるかどうかが重要」という考えから、アメリカや中国の動き、英国のEU 離脱が及ぼす影響など、海外動向の行方を懸念する声もあった。

「今後、景気が回復するために必要な政策」を聞くと、「人手不足の解消」(42.7%)、「個人消費拡大策」(32.8%)、「所得の増加」(29.6%)が上位に挙がった。

「個人消費マインドの向上のため、低所得層の底上げが必要」(土木建築サービス、東京都)
「景気の良い会社には交際費をどんどん認め、街角景気を良くしたほうが良い」(労働者派遣、栃木県)

など、所得の増加や個人消費の拡大を求める声が目立った。