元フェラーリF1チーム代表のステファノ・ドメニカリは、フェルナンド・アロンソがすぐにF1に復帰する可能性があるとし、将来フェラーリで新たな役割を見つけるかもしれないと語っている。
ドメニカリは2008年から2014年までフェラーリのチーム代表を務め、現在はランボルギーニのCEO職にある。アロンソはその期間の大部分をフェラーリで過ごした。2010年にルノーから移籍し、2014年までフェラーリに所属していたのだ。
2度の世界チャンピオンであるアロンソは、その後2015年にフェラーリを離れマクラーレンに加入したが、期待外れのシーズンが重なった。結果、37歳のアロンソはF1を離れ、WEC世界耐久選手権とインディアナポリス500に挑戦するという決断をした。
しかしドメニカリは、アロンソはF1との関係を絶たずに、1年の時間を挟んで2020年に復帰し、フェラーリに加入する可能性さえあると考えている。
「それは素晴らしい筋書きになるだろう。だが強制されるべきことではない。とはいえ将来的に彼がそういった決断をしても、いいではないか」とドメニカリは今週Auto Bildに語った。
「もちろんそれはフェルナンドが復帰するかどうかということと、すべての関係者次第だ。決断は彼らに委ねよう」
アロンソがF1引退を決断したのは、どのトップチームからも歓迎されないと分かってのことだったとされている。彼は物議を醸し出す、管理しにくい不安定要素であるという評判を得ているからだ。しかしながら、ドメニカリはそういった評判を一蹴した。
「正直に言って、大きな才能を持つそうしたタイプの個性の持ち主と仕事をするのは、難しいとか難しくないとかいう話ではない」
「私が言えるのは、アロンソは非常に強く、やる気に満ちており、多くのことを達成したがっているということだけだ」とドメニカリは付け加えた。
「それから正直なところを言えば、彼が物議を醸し出す人間だというのは、まったく正しくない」
アロンソ自身は、もしレースで勝てるマシンを与えてくれるチームがあるならば、将来F1復帰を考える可能性があることを表明している。
フェラーリはその必要条件を満たすだろう。また、マクラーレンも最近のスランプから以前のチャンピオンシップに勝てるチームへと復活を遂げることができたなら、可能性があるだろう。
「彼らが将来、より強力により優れたチームに戻ることは分かっている。そのときには、僕がシリーズに復帰するのに最適なタイミングとなるだろう。そうなったらとても嬉しい」とアロンソはチームについて語っている。
その一方で、アロンソは2019年のインディ500優勝に焦点を定めている。これが成功した場合、彼はグラハム・ヒルに次いでモータースポーツの三冠を達成した史上ふたり目のドライバーとなる。
2006年と2007年のモナコGPを制し、今年のル・マン24時間で優勝したアロンソだが、2017年に挑んだ初めてのインディ500ではフィニッシュまで21周のところでエンジントラブルに見舞われ、勝利を逃している。