トップへ

マクラーレンCEO、段階的なF1のコスト削減政策に反対「2021年より直ちに予算を制限すべき」

2018年12月19日 18:41  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2018年F1第17戦日本GPを走るアロンソ
マクラーレン・レーシングのCEOを務めるザック・ブラウンはコスト削減制度について、現在F1と各チームが検討している段階的なアプローチを採用するのではなく、2021年より完全なコスト制限策を導入するのが望ましいと考えている。

 2021年には、F1において大規模なレギュレーション変更が行われる。これは技術的な変更のみならず、待望のコスト削減政策と新たな分配金の配当計画も導入されることになっている。

 しかしながらF1のオーナー、リバティ・メディアの当初の構想である1億5000万ドル(約169億円)の予算制限導入計画は改定され、2021年から2023年の3シーズンにわたり、段階的にまず2億ドル(約225億円)から導入を開始するという案が検討されている。

 それでもブラウンは、単刀直入に“リセット”し、2021年から予算制限を開始するのが、F1の競争レベルを底上げする最善の方法だと考えている。

「(2021年のレギュレーション変更では)FOMによる予算制限と、分配金配当の改定がある。それはF1全体にとって非常に健全なことであるし、より素晴らしいショーをファンに見せることができると考えている。最終的には、それがこのスポーツの全てだ」とブラウンは語った。

「2021年、2022年、2023年と段階的にやるのではなく、2021年に直ちに完全な予算制限を始めることを願っている。F1をなるべく早くリセットするのがいいだろう。私はそれを楽しみにしている」

 しかしF1の大規模チームは、人員削減のために段階的なアプローチが必要だと主張しており、段階的な予算制限導入プロセスを支持するものと見られる。2021年に完全な予算制限を始めた場合、突如として大勢のスタッフがチームから解雇されることになり、関係者全員が苦難に立たされるだろう。

 だがブラウンは自身の考えにこだわっており、直ちにコスト制限を行うことが、小規模チームの可能性を大きくすると主張する。

「マクラーレンだけでなく、他のチームもより競争力が上がることになるだろう」

「もしアブダビで、2人ではなく8人や10人のドライバーが優勝する可能性を持てたら、我々全員が賛成するだろう。誰が勝つのか予想がつかないことで、より良いショーをファンに見せることができる。このスポーツにとっても、パートナーやテレビにとっても健全なことだろう」

「そのような状況なら、誰もが利益を得られると思う」