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SixTONESの卓越したセルフプロデュース力とは? YouTubeを活用した活動を振り返る

2018年12月19日 07:32  リアルサウンド

リアルサウンド

 2018年3月21日に開設されたジャニーズ事務所公式YouTubeチャンネル『ジャニーズJr.チャンネル』。開設直後から大きな盛り上がりを見せており、すでにジャニーズJr.たちの新たな活躍の場として確立されたと言える。現在Snow Man、Travis Japan、SixTONES、Sexy美少年、HiHi Jetsの5組が担当曜日に動画をアップしているが、中でも注目を集めているのはSixTONESではないだろうか。


(参考:ジャニーズJr.内グループ SixTONES、視聴者を惹きつけるYouTube動画の魅力 3つのポイントから考察


 ご存知だとは思うが、今一度SixTONESについておさらいしてみよう。SixTONESとは高地優吾、京本大我、田中樹、松村北斗、ジェシー、森本慎太郎の6人からなるジャニーズJr.内ユニット。もともとはドラマ『私立バカレア高校』(日本テレビ系)に出演した6人で、“バカレア組”と呼ばれ人気を誇っていた。その後、2015年の『ジャニーズ銀座2015』の中でSixTONESが結成された旨が発表され、舞台やライブなど幅広く活躍を見せるようになっていったのである。


 そんな彼らの活動が一気に活発化したきっかけは、2018年10月に『YouTube アーティストプロモキャンペーン』に抜擢されたことだろう。日本のアーティストで選ばれたのは、SixTONESが初めて。しかも、これまでWebプロモーションをNGとしてきたジャニーズ事務所所属のアーティストであることも、大きなインパクトを残す一端になったのではないだろうか。「ジャニーズをデジタルに放つ新世代。」をキャッチコピーとし、JR品川駅に巨大ポスターが張り出されて以降、都内各所にSixTONESのキャンペーンポスターが次々と出現。アイドル誌とはまた違ったクールな表情が新鮮であった。この撮影の様子が『ジャニーズJr.チャンネル』内にアップされていたのだが、その中で松村が「予想だにしなかった何かを提供して認められたい」と話していたのが印象的だ。


 その後、11月4日には『ジャニーズJr.チャンネル』内にキャンペーン用として、オリジナル曲「JAPONICA STYLE」のMVもアップロード。これは、2018年内で芸能活動を引退してプロデュース業に専念するという滝沢秀明の初MVプロデュース作品だ。バラの花びらを使ったり、「和」を感じるセットが散りばめられていたり、扇子を使ったパフォーマンスがあったりと、滝沢らしさがたっぷり詰まっているのにも注目が集まっている。一方で、SixTONESのメンバーたちも、各自でソロパートを考えるなど、長年積んできた経験とアイデアを活かしていた様子が見て取れる。


 そして、11月16日20時からはYouTube Space Tokyoから『すとーんずのらじお』を公開ライブ配信。MVのクールなパフォーマンスからは想像できない、ざっくばらんなトークやゲームが繰り広げられ、会場からも大きな笑いが起こっていた。中でも、彼らが考案した「KYゲーム(空気を読んでポーズを揃えろ)」は大盛り上がり。さらに、ファンからの質問をハッシュタグ『#SixTONESYouTube』で募集するなど、ネットならではの交流も行ない、Twitterのトレンドにもランクインしたほどであった。


 最近では12月11日、12日に千葉・幕張メッセイベントホールで開催されたライブイベント『YouTube FanFest 2018』に出演。コブクロ、水曜日のカンパネラ、スカイピース、TWICE、Fischer’sなど豪華アーティストが揃うなかでトリを務め、「JAPONICA STYLE」、「IN THE STORM」、「Amazing!!!!!!」を披露。大きな話題となった。


 こうして彼らの活動を振り返ってみると、ネットプロモーションを展開する上で欠かせないセルフプロデュース力に長けていると感じる。YouTubeというデジタルの場を自分たちの活動の拠点とし、上手く活動を展開できているうのは長年活動をともにしてきたメンバーだからこそ分かる個性を活かせているからではないだろうか。まさに、「ジャニーズをデジタルに放つ新世代。」というキャッチコピーが示すように、SMAPや嵐が自分たちで活動の道を切り拓いてきたように、SixTONESもネットという活躍の場を自分たちの手で切り拓いていっているように感じざるを得ない。SixTONESがジャニーズのネット戦略を確立する存在であることは間違いないだろう。今後も目が離せない。


(高橋梓)