カルロス・サインツJr.はもはや黄色と黒のレーシングスーツを着てはいないが、ルノーF1で過ごした時間と、チームが彼を成長させてくれたことに感謝しているという。
サインツJr.は、トロロッソから1年間ルノーに貸し出される形でチームに加入したが、それは2018年に向けたマクラーレンとホンダ間の複雑なエンジン契約の一部としてのことだった。彼は2017年のアメリカGPでニコ・ヒュルケンベルグのチームメイトとして参戦し、ルノーでの初戦を走っている。
当時24歳だったサインツJr.は、すでに56回のグランプリ出場経験を持つベテランであったが、それでも状況の変化が走行スキルを大きく押し上げることになったと語っている。
「僕はトロロッソでの自分、トロロッソで自分がどうだったかということしか知らなかった」とサインツJr.はMotorsport Weekの独占インタビューで語った。
「ドライバーとして、他のチームへ行くことが必要だった」とサインツJr.は続け、トロロッソで学んだスキルを持ち込み、「ルノーで適用しようとした」と付け加えた。
「ルノーの良い点を維持し、それをトロロッソでの経験に加えて成長しようとしていたんだ。ドライバーとしてできることはたくさんある」
ルノーはサインツJr.をキーパーソンとして扱った。そのため彼は、ルノーで最初から歓迎され受け入れられていると感じたという。
「チームが快適に過ごせるようにしてくれて、自分に対してベストを尽くしてくれるということは、ドライバーとして光栄なことだ。全体として協調的に仕事をしてきた。僕たちは双方ともそのことを誇りに思うべきだと思う」
「彼らはそのようなやり方で僕に力を貸してくれた。僕が何かを頼むたびに、彼らはそれを書き留めて、何ができるかを検討してくれたんだ」
「僕たちはチームとして進化してきた。彼らは僕が進化するのを助けてくれたし、僕は彼らの進化を助けた」
そうしたことからサインツJr.は、2019年はマクラーレンで、より優れたドライバーになれるだろうと考えている。マクラーレンではルーキーのランド・ノリスとコンビを組むことが決まっており、サインツJr.は初めて事実上のチームリーダーとなる。
「2018年に学んだたくさんのことを、マクラーレンに持ち込むよ」とサインツJr.は言う。
「ルノーへの移籍は僕にとって素晴らしい経験だったし、同様のリソースを持つマクラーレンのようなチームへ行くことは、僕の助けになるだろう」
マクラーレンに赴くにあたってサインツJr.は1歳年を取り、25レース分の学びを得た。彼はこのことが大きな違いを生み出すだろうと感じている。
「来年の“カルロス”がどうなるか見るのが楽しみだ。初めて2年契約を結び、完全なチームの一員となる」
「ルノーではそうじゃなかったと言っているわけじゃない。来年の開幕戦に自分がどう挑むかが楽しみなんだ」と彼は付け加えた。