東京都港区は12月14日と15日、南青山に開設予定の「港区子ども家庭総合支援センター」に関する大規模な説明会を開いた。説明会は6度目の開催となるが、住民との溝は深く、「ブランドイメージが落ちる」など反発する声が出た。
10月に行われた地域住民への説明会でも「世界的ブランドがここまで集まってるのは青山しかないんですよ!」などと怒号が上がる場面があり、世間の注目を集めていた。
ネットでは、反対派住民を否定的に思う人も少なくない。作家の乙武洋匡さんは18日、ツイッターで、
「こういう意見を恥ずかしげもなく言えてしまう人々が多く住んでいる。そのこと自体がブランド毀損につながると思いますけどね」
とツイートした。
フィフィ「あの辺歩いても金持ちって分かる人を見ない。日本の金持ちってそんな感じ」
元「2ちゃんねる」管理人のひろゆきさんも同日、「児童相談所ぐらいで価値が下がる土地なんてその程度のモノでしょ。そんな土地を"ブランドイメージ"とか言っちゃうのってお里が知れちゃいますよね」と投稿している。
タレントのフィフィさんは17日、「不幸せな子が幸せの家庭をみて落ち込むんじゃないかとか言っている住民もいた。それが現実なら仕方ない」と同意。しかし
「てか、あの辺歩いてても金持ちって分かるような人を見ないよ?日本の金持ちってそんな感じだから大丈夫でしょ?」
と続けた。これらのツイートに関して、各々のリプライ欄では、
「セレブの街に憧れて、やっとのことで住むことが出来た背伸びした人間の姿。そんな感じするね」
「自分たちでブランドを下げてるなぁ 発言の一つ一つが心ない 身に付けてる物は良くて住んでる所は良いのかもしれないけど心は貧しい人たちだ」
といった声が寄せられている。
青山の未来を考える会「区税を使うことにもっと慎重になるべき」
一方、青山の未来を考える会はホームページに「建設計画に関する問題点」を掲載。港区は2012年、40億円をかけて三田に「子ども家庭支援センター」を開設したことを指摘し、
「その際にも多額の税金を使い"新設”した施設が現在あるにも関わらず、なぜまた105億円も使い、新しい施設を作り移転する必要があるのでしょうか」
とコメントしている。また、100億円超えの事業計画にも関わらずファシリティマネジメントによる客観的評価が一切行われていないとした上で、「この施設の件に限らず、区税を使うことにもっと慎重になるべきでは」と、税金の使い方に疑問を投げかけている。