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コブクロ、水カン、SixTONES、TWICEらが登場 『YouTube FanFest Music』初日レポ

2018年12月16日 17:22  リアルサウンド

リアルサウンド

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 YouTube上で高い人気を誇るクリエイターやアーティストとそのファンが集う、オンライン動画コミュニティの祭典『YouTube FanFest Music Day1』。2日間に渡って初開催された同イベントの初日、12月11日には、2018年にYouTubeで注目を集めたアーティストとしてコブクロ、水曜日のカンパネラ、スカイピース、SixTONES、TWICE、Fischer’s-フィッシャーズの6組が登場。YouTubeで世界中に生配信されているという緊張感の中で、新時代を切り開く存在にふさわしい圧巻のステージを展開した。


(関連:『YouTube FanFest Music Day1』写真


TWICE
 トップバッターで登場して会場に華を飾ったのは、アジア発9人組ガールズグループ・TWICE。1曲目のYouTubeの国内年間トップトレンドランキングの6位にランクインしている人気曲「Candy Pop」では、甘いサウンドにのせて、色気たっぷりの美脚で魅せたセクシーさの中に、彼女たちらしいキュートな部分も散りばめたダンスパフォーマンスを堂々と披露。


 続いて同じくトップトレンド5位にランクインを果たした1stアルバム表題曲の「BDZ」を歌唱。事前にメンバーから観客に向けて、サビ部分の手振りを教える場面も相まって、一度聴いたら耳から離れないキャッチーなフレーズやコンビネーションダンスで、会場全体を一気に盛り上げた。


水曜日のカンパネラ
 2番手を飾ったのは、スモークが焚かれたステージ上に姿を見せたコムアイがボーカルをつとめる、水曜日のカンパネラ。「かぐや姫」の強いビートが会場中に響き渡り、ステージ後方からコムアイに当てられた複数の筋を描くライト、ステージに出現したバルーンで、ホール全体を独創的な世界観へと導いた。


 「南方熊楠」では、柔軟なコンテンポラリーダンスを交えたステージが続き、ラップの言葉遊びが独特の「桃太郎Remix」では、さらに大きいバルーンが登場し、コムアイがそこにもたれるように歌唱、ダンスを続けた。


 ラストには、サビで繰り返される歌詞が印象強い「一休さん」。ここに来て、ようやくフリル調の衣装に纏ったベールを脱ぎ、コムアイの表情が垣間見えた。


 ステージ後、水曜日のカンパネラ色が強いステージ演出に関してコムアイは、「“強烈な自然災害のパワーを安全なもので体感する”、そんなステージを表現したかった」とコメントした。


スカイピース
 続いて登場したのは、時代をリードする人気YouTuberとして活躍中の2人組ユニット・スカイピース。1曲目には、人気ゲーム『荒野行動』とのコラボ曲「荒野行動あるある」。ステージのバックスクリーンには、歌詞に合わせた迫力のあるアニメーションが展開され、一気に観客の視線を引きつけた。そこに好テンポのラップが合わさり、疾走感のあるステージに。


 さらに「スタートダッシュ」、「オタパリダンシン」の2曲を続けて歌唱。彼らのメジャーデビュー曲「スタートダッシュ」は、メッセージ性のある力強い歌詞が印象的な楽曲で、爽やかに歌い上げた。そして驚異のYouTube再生回数1400万回超えで話題を集めた「オタパリダンシン」では、4人のダンサーを交え、彼ららしい元気一杯でフレッシュなステージを展開。ライブ後には、フロアの観客とともに、「スカイピース!」の掛け声とともに写真撮影する一幕も。


Fischer’s-フィッシャーズ
 スカイピースに続いてステージに登場したのは、今やYouTuberの枠も飛び越え、新曲を出すたびに注目を浴びているFischer’s-フィッシャーズだ。メンバーがステージ上に姿を見せると、すぐさま会場中から大歓声が巻き起こった。メンバー同士の掛け合いで会場を温めたと思いきや、最初に歌う楽曲がこの春にリリースされた友情や卒業テーマにした「サヨナラまたな」のバラード曲と伝え、会場中にしっとりと聴かせた。


 合間のトークコーナーでは観客に向けたコール&レスポンスで会場のテンションを上げたのち、アップテンポの「未完成人」では「曲に合わせてタオルを回して」と会場をあおり、しっかりオーディエンスをひとつにした。


コブクロ
 結成20周年を迎え、コンプリートベストアルバムをリリースしたばかりのコブクロが登場。今回のライブでは、ユーザー投票人気曲から構成された3曲を歌い、歌唱力の高さに、会場中が瞬時に息を飲んだ。


 まず披露したのはラブソング「未来」。歌唱後のトークゾーンで黒田俊介は、「YouTubeで生配信されていると思うと、すごい緊張する。肩書きをYouTuberに変えたほうがいいってくらい、いつもYouTube観ている」とコメント。歌唱力もさることながら、必ず笑いが巻き起こる軽妙なMC力もコブクロの魅力だ。


 続いて小渕健太郎が「寒い冬を越えながら、春に向けて感じる希望や不安、切なさを閉じ込めたくて、冬にリリースした」というエピソードを添え、「桜」を熱唱した。さらにコブクロ歴代の楽曲名が歌詞の随所に散りばめられた20周年記念のアニバサリー曲「晴々」では、バックスクリーンに過去の楽曲名を含んだ歌詞たちが次々と映し出されるという演出も。


 ライブ終了後のトークコーナーでは、Fischer’s-フィッシャーズからンダホとぺけたんが改めてステージに登場。「桜」のスペシャルコラボを披露し、会場全体をさらに温かい空気で包み込んだ。


SixTONES(ストーンズ)
 大トリで会場から大歓声を浴びたのは、ジャニーズJr.内の人気グループ・SixTONES。彼らはデビュー前にもかかわらず“ジャニーズをデジタルに放つ新世代”として、YouTubeアーティストプロモキャンペーンに国内アーティストの中から抜擢された。


 まず1曲目には、ジャニーズJr.チャンネルでキャンペーン用MVとして公開された「JAPONICA STYLE」をパフォーマンス。年内で芸能活動の引退を表明している滝沢秀明が、MVをプロデュースしたことでも話題を集めている。和を感じるテイストを随所に織り交ぜたこの楽曲は、どこか色っぽさを含むダンスも印象強い。またすでにステージ慣れさえも感じる完成度の高いパフォーマンスは、出演アーティストの中でも大きい存在感を放っていた。


 メドレー形式で続けざまに歌い上げた「IN THE STORM」、「Amazing!!!!!!」では、力強いダンスパフォーマンスで客席から悲鳴が巻き起こるほどの熱狂ぶりを見せつけた。


 『YouTube FanFest Music』1日目は、新しい世代から十分な実績のある実力派アーティストまで全6組のラインナップで、幅広いステージが楽しる祭典となった。時代の流れとともに新たな挑戦を続けるYouTubeを通し、様々な音楽が世界配信され続けることで誕生する音楽トレンドには、今後も目が離せない。(阿部真央)