「Dr.転職なび」「Dr.アルなび」を運営するエムステージは12月12日、「年末年始の働く環境」に関する調査結果を発表した。調査は今月、インターネットで実施し、「Dr.なび」会員医師157名(男性133人・女性24人)から回答を得た。
今年の年末年始に勤務予定がある医師は51%。勤務担当を決める方法は、1位「話し合いや希望を募って決める」、2位「くじ」、3位「医局長や上司、事務などある職務の人による独断」という結果だった。
「アルコール関連の対応で困った」医師の4割「暴れる患者を押さえ警察沙汰に」
医療機関によっては、常勤医師は全員休み、非常勤医師が担当するところもある。その他、「どうしてもこの日はダメ、と言う人は優先するが、それ以外は暗黙の年功序列」(外科/女性)という回答もあった。
クリスマスや年末年始など、楽しいイベントの多い時期には、通常時と異なる容態の患者も多いらしい。4割の医師は、アルコール関連の対応で「困ったことがある」と回答している。具体的には、
「付き添いまで酔っ払いであることが多く、騒がしいし、他の救急外来患者からすればかなり迷惑だと思う」(外科/女性)
「勝手に救急車で運ばれてきたのに、いざ診察しようとすると非協力的な人が多い」(内科/男性)
「アルコール中毒対応で暴れる患者を押さえるのに、警察沙汰になりました」(小児科・内科・検査/男性)
などのエピソードが寄せられている。時期柄、餅で喉をつまらせる人も多く、「年始に餅を詰まらせた老人に家族が掃除機で吸引して救急搬送されたことがあったが血気胸となり処置に苦慮したことがある」(循環器内科/男性)という声もあった。
イレギュラーな事態が多々発生する年末年始の病院は忙しく、年末年始に勤務経験のある医師からは、
「手術室で年越し」(呼吸器外科/男性)
「病院の屋上で初日の出を見た」(消化器内科/男性)
「研修医の時、12月31日に除夜の鐘と同じ数の患者が来た」(外科/男性)
という経験談が寄せられた。
調査を発表したエムステージは、「年末年始は医療機関側のリソースも限られたものになることが多いです。お酒の飲み方やお餅の食べ方といった私たちの自己管理も見直すべきでしょう」と呼びかけている。