2019年、ロバート・クビカのF1復帰は、F1における偉大なストーリーのひとつだと見られているが、セバスチャン・ベッテルはクビカの復活に関してはひとつの難点があると考えている。
2年間の努力と試練を経た後、ウイリアムズで1シーズン、テストドライバーを務めたクビカの優れたパフォーマンスは、ウイリアムズが2019年のシートを彼に与えることを納得するのに十分だった。
しかしながらクビカの昇格によって、セルゲイ・シロトキンは放出されることになった。他にシートがないことから、彼にはF1に留まる選択肢はない。
「複雑な心境だ」とベッテルはBlickに語った。
「一方では、個人的には喜んでいる。どれだけ彼が辛かったか、彼が何を乗り越えてきたか、誰にも想像すらできないだろう」
「またその一方では、チャンスにふさわしい若手ドライバーたちもいると思っている」
しかしながら、2019年のグリッドには数名の新たな若手ドライバーが登場する。ウイリアムズは、クビカのチームメイトに2018年FIA F2チャンピオンのジョージ・ラッセルを選び、一方でマクラーレンはジュニアドライバーのランド・ノリスをF1に昇格させた。
フェラーリもF1の新世代に期待し、キミ・ライコネンの代わりに、ザウバーで印象強いルーキーシーズンを送った、シャルル・ルクレールを加入させた。
■ベッテル「シューマッハーの助言があれば…」
ベッテルにとっては不満の残る年だった。シーズン前半のベッテルは、2007年以来となる貴重なドライバーズタイトルをフェラーリにもたらすかに見えた。
しかしながらその望みはシーズン後半で崩れてしまった。チームとドライバーによるミスが大きく影響し、メルセデスと最大のライバルであるルイス・ハミルトンの勝利を許してしまったのだ。
ベッテルはシーズン中、状況が厳しい時に、指導者であり友人でもあるミハエル・シューマッハーから指導と助言を得ることができたら、役に立っただろうと認めた。
「そうだね、役に立っていたと思う。ミハエルは何年もマラネロで過ごし、彼の精神はいまだにチームに残っている」
「ミハエルとなら、エンジニアではなくドライバーとしての言葉で話をすることができる。彼と話をすることが本当に助けになるのは、それが理由だ」
「とにかく、ミハエルとは常に素晴らしい関係にあったんだ。彼のことが懐かしいよ」