フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、元会長の故セルジオ・マルキオンネはチームに大きなプレッシャーをかけてきたが、それがチームに成功をもたらしたと示唆、彼の死去は大きな損失だったと語った。
フィアット・クライスラー・オートモービルズのCEO、フェラーリの会長およびCEOを務めたマルキオンネは、今年7月、手術を受けた後に病状が悪化し、66歳でこの世を去った。当然のことながらフェラーリのチーム全体がマルキオンネの訃報により混乱をきたし、2018年シーズン後半戦にはパフォーマンスが低下した。
先週、ロシアのサンクトペテルブルクで開催された2018年FIA授賞式でF1ドライバーズ選手権2位の表彰を受けたベッテルは、マルキオンネの死について、「大きな損失だった」と語った。
「もちろん、日々の業務は続けられた。みんな、自分たちの仕事もやるべきことも分かっていたとは思う」
「でも僕らにとって簡単なことではなかった。最善のやり方で仕事を続け、自分たちのやるべきことに取り組もうと努力していた。彼は僕らのそういう姿を見たいだろうと思ったんだ」
マルキオンネはビジネスに対する鋭い洞察力と歯に衣着せぬ発言で知られ、F1に関与するなかでも、そういったアプローチをとってきた。
「彼は常に僕らに大きなプレッシャーをかけてきた」とベッテルは認めている。「でも彼は僕らに手を差し伸べ、導いてもくれたんだ」
「(彼の死は)大きな損失だった。だが僕らは、チームとしてこの出来事に対応し、彼自身と彼の功績を称え続けていこうとした。それこそが僕らがこれから前に進むためにやっていくべきことだ」
4度F1タイトルを獲得したベッテルは、故マルキオンネを追悼するうえで、自分たちは来年メルセデスを倒してタイトルを獲得するために必要なことは何でも取り入れていく必要があると語る。
2019年に目指すことについて質問された際、ベッテルは「シンプルな話だ。もっと良いパフォーマンスを発揮したい」と答えた。
「(2018年は)すごく接戦で、高い競争力を見せたレースがいくつかあった。全体的に見て、今年のマシンはあらゆるトラックで機能する、オールラウンドなものだったと思う」
「何度かハイライトがあり、その大半をうまく活用できたと思う。この2シーズン、優勝争いができ、チャンピオンシップについて語れるポジションに戻れたことは良かった」
「でも、チャンピオンシップ全体を見渡せば、僕らは(タイトルには)遠く及ばなかった」