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末期がんの1児の母、念願の結婚式を挙げた1週間後に旅立つ(英)

2018年12月12日 14:12  Techinsight Japan

Techinsight Japan

末期がんの母、ホスピスで結婚式を挙げた後に旅立つ(画像は『Daily Record 2018年12月10日付「Terminally-ill mum dies days after pals arranged dream wedding in 36 hours」(Image: Ayeesha Walsh / SWNS.com)』のスクリーンショット)
愛する人との間に子供を授かり、これから家族で幸せな家庭を築いていこうとしていた矢先にがん宣告を受けた女性。このほど友人や身内らが、ホスピスに移った女性のために婚約者の男性との挙式を手配した。願いが叶った女性は結婚式からわずか1週間後に旅立ったという。『Daily Record』『Herts Advertiser』などが伝えている。

英ハートフォードシャー州セント・オールバーンズに住むターシャ・バートンさん(36歳)は、2015年5月に職場でダニエル・コーレイさんと出会い、6月のターシャさんの誕生日から交際を始めた。その6か月後の2016年に2人は婚約し、まもなくして息子アラリック君(1歳7か月)が誕生した。愛する人とこれから家庭を築いていこうとしていたが2017年10月、ターシャさんは激しい痛みに襲われた。病院の検査で大腸がんが発覚し手術を受けたが、既に末期の状態で最新のスキャン検査ではがんは肺や肝臓、リンパ節に転移していることが判明した。

余命わずか2週間と宣告されたターシャさんは、11月27日の午前10時に同州バークハムステッドにあるセント・フランシス・ホスピスへと移った。ターシャさんの23年来の親友キャット・レイデンさんは、ターシャさんの夢でもあったダニエルさんとの結婚式を是非実現させてあげたいと、急遽Facebookを通して末期がん患者のためにウエディングを手配する非営利団体「Wedding Wishing Well Foundation」に連絡し、挙式の協力を依頼した。このことを知ったハートフォードシャー州の複数の企業からは寄付が殺到し、依頼を引き受けてくれた「Wedding Wishing Well Foundation」の協力によってカメラマンやメイクのスタイリスト、ウエディングケーキや花、60人分のケータリング、ターシャさんのドレスやダニエルさんのスーツなど全ての手配が整った。そして11月28日の午後1時、ホスピスに移ってから36時間以内にターシャさんはダニエルさんと挙式を行うことができた。

挙式後、ターシャさんは「愛する人と結婚できたことで夢が叶いました。素晴らしい結婚式になり、私はとても幸せです」と式を手配してくれた全ての人々に感謝の言葉を伝えた。美しいドレスに身を包んだ妻の姿を見たダニエルさんも「素晴らしい一日になりました。こんなに美しいターシャを見たことはありません」と感極まった。しかし感動的な挙式から1週間後、ターシャさんは帰らぬ人となってしまった。ダニエルさんはその日、Facebookでこのように綴った。

「妻は、午後5時半に友人や家族に見守られながら穏やかに旅立っていきました。これまで妻は本当によく頑張りました。私にとって特別な人である妻の死はこれ以上ない悲しみですが、妻はアラリックという美しい息子を残してくれました。息子の面影を通して、妻は生き続けていくことでしょう。」

まだ幼い息子と愛する夫を残して36歳という若さで旅立ったターシャさん。しかしダニエルさんとの結婚式が夢だったターシャさんにとって、それを叶えられたことはきっと幸せだったに違いない。このニュースを知った人からは、「人生って時に本当に残酷だよね…美しい花嫁さんだね」「悲しいけれど、最後の最後に愛する家族と素敵な思い出を作ることができてよかったと思う」「夢を叶えてくれる素晴らしい友人がいて幸せだったね。どうか天国でやすらかに…」といった声があがっている。

画像は『Daily Record 2018年12月10日付「Terminally-ill mum dies days after pals arranged dream wedding in 36 hours」(Image: Ayeesha Walsh / SWNS.com)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)