『ふねと水辺のアートプロジェクト 第3弾「ファスナーの船」』が、12月14日から東京・隅田川で開催される。
同イベントは、株式会社KADOKAWAと墨田区が主催する『ふねと水辺のアートプロジェクト』の第3弾企画。2010年に『瀬戸内国際芸術祭』で実際に船長が操縦し、公開された鈴木康広の作品『ファスナーの船』が隅田川を運航する。
『ファスナーの船』は水面をキャンバスにして航跡波を描きながら進む姿を、金具がスライドして布を開くファスナーに見立てた作品。都市の川で運航するのは今回が初となり、吾妻橋から桜橋の川岸付近を会期中の12:00から14:00の間に往復する。
なお隅田川沿いのカフェ「シエロ イ リオ」では葛飾北斎の『冨嶽三十六景』の1図で「赤富士」の通称で知られる『凱風快晴』をイメージした限定スイーツ「ふじりんごの包み焼き」を提供している。
■鈴木康広のコメント
飛行機の窓から見下ろした船をファスナーに見間違えたことをきっかけに「ファスナーの船」を着想しました。2010年に瀬戸内海、2011年に浜名湖を開き、いよいよ東京にやってきました。今回、開く隅田川はいつの時代にもそこに住む人々の生活に欠かせなかった歴史的水脈。現在の東京を映す隅田川の水面を開くことで、都市の深層に流れる記憶を呼び覚まし、隅田川の新鮮な見方が生まれるきっかけとなれば嬉しいです。