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2018年のホンダサンクスデーでも大活躍の琢磨。元チームメイトのバトンとランデブー走行も披露

2018年12月10日 01:31  AUTOSPORT web

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ファンとハイタッチする佐藤琢磨
前日に鈴鹿サーキットでキッズのカートイベントを終えたばかりの佐藤琢磨は、ツインリンクもてぎに移動して翌日9日に開催されたホンダレーシングサンクスデーに参加した。

 晴天に恵まれたものの寒波の到来で冷え込んだ北関東地方だったが、朝早くから場内は多くのファンが詰めかけていた。

 昨年はこのイベントでインディ500で優勝したマシン、ダラーラDW12・ホンダをデモランし、なおかつインディ500の優勝トロフィーであるボルグワーナートロフィーも初めてアメリカを出てもてぎに来場する大きなニュースがあり主役を務めていたが、今年はトロ・ロッソF1のデモランや引退を表明しているMoto GPのダニ・ペドロサなどもいて、賑やかなイベントとなった。

 そんな中で突然、琢磨に白羽の矢が立ったのが、NSXのGTカーのドライブだった。トロ・ロッソのブレンドン・ハートレーの不参加により、ピエール・ガスリーとコンビを組んでデモレースに参加することになった。

 琢磨にとっては久々のGTカードライブだったが、朝のフリー走行からホンダの開発車両99号車のドライビングをガスリーと共に楽しんでいた。


 恒例のカート大会では中嶋大祐選手と組みスタートドライバーを務めた。レースは上位入賞はならなかったが、他のドライバー達とサイド・バイ・サイドの好バトルを演出した。

 またゲストドライバーとなった軽自動車のN-ONEカップでは、特別参加ながらも後方から一般のドライバーたちをゴボウ抜き。5位まで浮上しレースを盛り上げた。途中ガスリーやジェンソン・バトンらとバトルを繰り広げながらどんどん追い上げる様は、レーシングドライバーの速さを見せつけるものだった。

 ヒストリーF1の時間では日本GPに続いてマクラーレンMP4/6を再びドライブ。バトンのRA301とランデブーしてツインリンクもてぎを走った。かつて15年近く前にBARホンダでF1を戦っていたふたりが、また再びこうしてホンダのF1で走る姿は感慨深いものがある。


 今年も琢磨の人気は相変わらず。パドック内の至る所で琢磨にサインや写真を求めるファンが後を絶たなかった。

「今日も寒い中多くのファンの皆さんがたくさん来てくれてうれしいですね。毎年の恒例イベントですが、日本のファンの皆さんとこうして触れ合いながら一年間応援してくれた感謝を伝えられるのは、うれしいことです」とコメント。

 夕闇の迫ったツインリンクもてぎで、イベントはフィナーレを迎え、グランドスタンドに向かってホンダの二輪・四輪のマシンが勢揃いし、2018年のホンダサンクスデーは大団円を迎えた。

 今年は国内外で多くのタイトルを取ったホンダだが、八郷社長も壇上で「来年はF1でレッドブルとタッグを組むことになり、来年も皆さんにより期待していただけるように頑張ります!」と宣言しており、2019年のホンダにも期待したくなる一日だった。