12月9日にツインリンクもてぎで行われたホンダ・レーシング・サンクスデー2018のなかで、ホンダのF1参戦史を彩った名車たちが走行する『Story of Honda F1』が行われ、ホンダRA301、マクラーレン・ホンダMP4/6、トロロッソ・ホンダSTR13が走行。ホンダサウンドを轟かせた。
この『Story of Honda F1』では、1964年にスタートしたホンダF1参戦の歴史を彩ってきたマシンが登場し、当時のままのサウンドと走りを披露するもの。
今回は第1期を象徴するマシンとして1968年のRA301、第2期を象徴するマシンとしてMP4/6、そして最新マシンのSTR13が参加した。当初はロータス100Tも参加する予定だったが、都合により不参加となった。
この走行はマシンだけでなく、参加ドライバーも豪華な顔ぶれとなった。RA301をドライブしたのはジェンソン・バトン、MP4/6は佐藤琢磨、そしてSTR13はピエール・ガスリーがドライブした。
なかでも、STR13とガスリーという現役F1マシン×現役F1ドライバーの組み合わせがホンダサンクスデーで走行したのは、2008年のバトン×ホンダRA108以来、10年ぶりのこととなった。
3台のマシンは、それぞれ特徴的なエンジンサウンドを轟かせながら、もてぎ西コースを走行すると、最後にはグランドスタンド席に近いスーパースピードウェイも走行して、ファンの視線を集めた。
走行を終えたバトンは「このマシンは本当に特別な1台だ。僕の友人で尊敬するジョン・サーティースがドライブしていたクルマだから。当時のレースはビデオで見ただけだけど、信じれないような“クレイジー”なバトルばかりで、思い出が詰まっている」とRA301のドライブを表現する。
「エンジンもV12気筒で、本当に官能的なサウンドを奏でてくれる。それに隣に並ぶSTR13と比べてもシートポジションが大きく変わっていないことが分かるだろう。違うのはシートベルトがないくらいさ。そのおかげでバックストレートでは少し怖かったけどね(笑)」
「ここからホンダのチャレンジがスタートしたと思うと、本当に感慨深いものがあった」
また琢磨は「僕が少年の時に見ていたクルマで、自分にとってのヒーローであるアイルトン・セナ、ゲルハルト・ベルガーが乗っていた、ホンダ最後のV12(エンジン搭載)マシンに乗ることができて、光栄に思いますし、このサウンドをお届けできて本当によかったです」とコメント。
2019年はレッドブル・ホンダからF1に参戦するガスリーは「2018年シーズンはトロロッソと組んで開発も順調に進んでいた。ホンダは勝利という目標のために全身全霊で開発にあたっているんだ。一緒に好成績を残したいと思っているし、来年いい結果を残せると確信しているよ」と期待を示した。
この『Story of Honda F1』の模様を、今回は動画でもお届け。2分弱と短い動画だが、その特徴的なホンダサウンドを味わって欲しい。
【動画】ホンダRA301、マクラーレン・ホンダMP4/6、トロロッソ・ホンダSTR13がもてぎを駆ける/ホンダ・レーシング・サンクスデー2018