12月9日にツインリンクもてぎで開催されたホンダ・レーシング・サンクスデー2018。このなかで行われた『SUPER GT Grand Final of Honda』でピエール・ガスリーと佐藤琢磨がスーパーGT500クラスを戦うホンダNSX-GTを初めて本格ドライブした。
このエキシビションレースには、2018年のスーパーGT500クラスを戦ったARTA NSX-GT、MOTUL MUGEN NSX-GT、KEIHIN NSX-GT、Epson Modulo NSX-GT、RAYBRIG NSX-GTの5台に、カーボン地の99号車を加えた6台が参加。シーズンを締めくくる走りを披露した。
シリーズにフル参戦したマシンにはレギュラーコンビが乗り込んだが、99号車にはインディカーを戦う琢磨とF1を戦うガスリーのふたりが搭乗。ともにGT500マシンデビューを果たした。
レースでは琢磨が99号車のスタートドライバーを担当。インディで戦い慣れたローリングスタートで好発進を決めると、1コーナーでトップに浮上してファンを湧かせる。
その後は「ちょっとついていけませんでしたね(笑)」と琢磨がふり返ったようにGT500のレギュラードライバーたちに交わされてしまったものの、GT500初ドライブとは思えない走りで周回を重ねて、ピットへ。ステアリングをガスリーへ引き継いだ。
そのガスリーも発進でエンジンがストールしてしまうハプニングがあったものの、即座に再スタートを切ってコースイン。レギュラー陣に負けない走りを披露した。
走行を終えたガスリーは「信じられないクルマだね」とGT500マシン初体験の感想を語っている。
「GTカーを走らせること自体、初めての経験だったから、目の前にウインドウスクリーンがあることに違和感を感じたけど、マシンのグリップ力やブレーキングなど、驚かされることばかりだったよ」
「テストなどに参加して限界を引き出してみたいと思うくらい楽しめた。いい経験になったよ」
同じく、この日がGT500デビューとなった琢磨も「めちゃくちゃ楽しかったです。(スーパー)GTは外からしか見たことがないから、コクピットの雰囲気やローリングスタートなど、楽しみました」と笑顔で語った。
エキシビションレースは、2018年シリーズチャンピオンであるRAYBRIG NSXを先頭とした6台のフォーメーションを組んでチェッカーを受けてフィニッシュ。ホンダ陣営としてスーパーGTで8戦中4勝を挙げた2018年シーズンを締めくくった。