ペドロサは“ラストレース”で2位フィニッシュ 12月9日、栃木県のツインリンクもてぎで開催中の『Honda Racing THANKS DAY 2018(ホンダ・レーシング・サンクスデー)』で、RC213V-S Dream MATCHが行われ、今季限りで現役を引退したダニ・ペドロサやMotoGPクラスルーキーの中上貴晶をはじめとしたトップライダーたちがエキシビジョンレースを繰り広げた。
このエキシビジョンレースは、MotoGPマシンのRC213Vを一般公道で走行可能としたモデルである、ホンダRC213V-Sによって争われた。
『公道仕様のMotoGPマシン』を駆るのはレプソル・ホンダ・チームでホンダRC213Vを操り続けてきたペドロサ、MotoGPルーキーの中上。さらに世界耐久選手権(EWC)にF.C.C. TSRホンダ・フランスから参戦して、2018年の鈴鹿8時間耐久ロードレースでEWCチャンピオンを獲得したジョシュ・フック、フレディ・フォレイ、全日本ロードレース選手権からは今季JSB1000クラスを戦った高橋巧、高橋裕紀、清成龍一、水野涼がここに加わった。
MotoGPライダーからEWCライダー、全日本ライダーが一堂に会し競い合う、豪華なエキシビジョンレース。周回数は5周に設定され、グリッドは午前中に行われたフリー走行のタイム順で、ポールポジションは中上貴晶、2番手はダニ・ペドロサが並んだ。しかし、4番グリッドに並ぶはずだった清成は、グリッドに並ぶことができなかった。レース後のコメントによると、残念ながらマシントラブルがあったようである。
レッドシグナル消灯と同時に、それぞれのチームカラーリングが施されたRC213V-Sを駆るライダーたちが飛び出す。1コーナーをトップで駆け抜けたのはペドロサ。しかしその後、EWCタイトル獲得に貢献したフックがハイペースで独走態勢を築く。フックはそのまま一人旅を続けると、トップでフィニッシュ。
その後方ではペドロサや中上などが集団となって走行を続け、何度もポジションを入れ替えるトップライダーの争いを見せた。最終的に、2位でチェッカーを受けたのは、ペドロサ。3位には全日本ライダーの水野が入った。
ツインリンクもてぎが得意のペドロサ。日本のファンの前で繰り広げるラストレースとあって、チェッカーを受けたペドロサはメインスタンドに駆け付けた多くのファンから温かい拍手と声援で迎えられた。また、クールダウンラップでともにエキシビジョンレースに参加したライダーたちがペドロサと握手を交わし合い、現役を退いたペドロサの健闘をねぎらう様子も見られた。
レースを終えたペドロサは「このRC213V-S、いつ乗ってもいいマシンだよね。僕は1週間前に手術を受けたばかりで、今日は慎重に走ったんだ。とにかく、ファンのみんなの前でもてぎを走ることができて最高の気分だったよ」と、ホンダマシンによる“ラストレース”となったエキシビジョンレースを楽しんだ様子。
参加したトップライダーたちもそれぞれにめったにない“混走バトル”を楽しみ、詰めかけたファンを沸かせた。