トップへ

鈴木伸之が語る“ゲームで育まれる友情” 「競い合うより協力して、助け合いながら遊ぶのが好き」

2018年12月09日 07:02  リアルサウンド

リアルサウンド

写真

 ゲーム好きの著名人・文化人にインタビューし、ゲーム遍歴や現在の活動とゲームの関連性などを聞く連載“あの人のゲームヒストリー”。今回は現在公開中の映画『jam』に出演中の鈴木伸之に、これまで楽しんできたゲームと、そこから受けた影響について聞いた。俳優仲間とゲームに熱中するあまり、恥ずかしい思いをしてしまったエピソードも……?(編集部)


【写真】鈴木伸之撮り下ろしショット


■「花嫁にどちらを選ぶか、というのが永遠のテーマ」


ーー鈴木さんはもともと野球少年で、怪我で競技に打ち込むのが難しくなり、高校生になってからゲームにのめり込んでいった、というお話を聞きました。


鈴木:そうですね。やっぱり野球をやっていたので、『実況パワフルプロ野球』(パワプロ)シリーズにはかなりハマりました。自分で選手を育成するサクセスモードに夢中になって。ただ、もともとゲームも好きだったので、その前だったら『クラッシュ・バンディクー3 ぶっ飛び!世界一周』もかなりやり込みました。


ーーシビアなアクションゲームもプレイしてきたと。


鈴木:でも慣れてしまうと、ロケットランチャー(※リンゴバズーカ。ボス戦など、使えないステージもあるが、無限にリンゴを発射することができるので、非常に強力)を取るまで、という流れができて。あ、もっと前をたどると、スーパーファミコンの『超魔界村』も好きでしたね。小学校4~5年くらいの頃かな。


ーーこれもまた、難ゲーの代名詞的なゲームですね。得意なジャンルは、やはりアクションゲームですか?


鈴木:そうですね。最近では『フォートナイト』をやっていますし。ただ、RPGも好きです。『ファイナルファンタジー』だったらX、『ドラゴンクエスト』だったらVIIIが一番好きです。ただ、『ドラクエ』はVもみんな好きですよね。花嫁にどちらを選ぶか、というのが永遠のテーマで。


ーー幼馴染で一緒に冒険もしたビアンカと、青年期に出会う大富豪の令嬢・フローラのどちらを選ぶか。ちなみに鈴木さんは?


鈴木:僕はフローラ……ですね。


ーー得られるアイテムなど、その後の冒険が若干有利になりますし、ゲーマーらしい選択ですね(笑)。最近は人気バトルロワイヤルゲーム『フォートナイト』をプレイしている、ということでしたが、仕事もどんどん忙しくなる中で、ゲームをする時間はありますか?


鈴木:そうですね。オンラインでいつでも人とプレイできるので、夜な夜なドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)で共演している磯村勇斗くんと一緒に遊んでいます。ヘッドフォンをつけて、「右右、左左!」なんて、声を掛け合いながら(笑)。


ーードラマや映画の撮影が立て込んでいるなかでも、気分転換にプレイしたり?


鈴木:しますね。それこそ、勇斗がよく夜にプレイしているので、ゲームに入ったら友達がいる、という感覚なんです。そこで「おつかれー」「今日撮影だったんだよー」なんて、喋りながら遊ぶんです。


ーー飲みに行く、みたいなことじゃなくて、オンラインで集合して遊ぶと。


鈴木:そうなんです。ゲームだったら時間を選ばず、気軽にできるのがいいですよね。ただ、一回だけ怖い思いをしたことがあって。けっこう長時間プレイするので、夜ご飯なんかで一度抜けることがあるんです。「30分で戻って来るね」なんて言って。それで、ゲームから抜けたつもりが、テレビのチャンネルを変えただけで、オンラインのままだったんですよ。


ーーオンラインゲームあるあるですね(笑)。


鈴木:それに全然気づかず、爆音で音楽を流しながら、のんきに歌ったりしていて(笑)。弁当を食べながら、独り言もしゃべっていたらしいんです。それで、何も知らずに「おつかれー」ってゲームに戻ったら、勇斗に「のぶ、全部聞こえてたよ」って言われて。ミュートのし忘れは、全国のみなさんにあらためて注意喚起したいですね。個人情報が漏れたりしなくても、恥ずかしい思いをするので気をつけてください!(笑)


ーーちなみに、鈴木さんと磯村さんだと、どちらが上手ですか?


鈴木:全然、勇斗の方が上手です。めっちゃ上手ですよ。


■「ゲームをすると異次元に行くことができる」


ーーその他、いま関心を持っているゲームはありますか?


鈴木:そうですね。ニンテンドースイッチもPS4も持っていて、いろいろプレイしたいと思っているんですけど、10月の誕生日に、THE RAMPAGE from EXILE TRIBEの川村壱馬くんが『コール オブ デューティ ブラックオプス 4』をくれたんです。これはやり込みたいなって。


ーー人気FPSシリーズ『COD』の最新作で、「BLACKOUT」というバトルロワイヤルモードが実装されたことでも話題になっています。


鈴木:そうですね。みんなでできるのが楽しみです。


ーーそうやってゲームを楽しむことが、例えばお仕事に生きている、と思うことはありますか?


鈴木:ありますね。日常を生きていていろいろ思うことがあるときもあるじゃないですか。そのなかで、ゲームをすると異次元に行くことができる。これが癒しになるし、ストレス発散にもなって、また新しい気持ちで仕事と向き合えるんです。何が好きかって、家に帰るときにコンビニでお菓子をいっぱい買って、パーティ開けにしてテーブルに並べて、ゲームをセッティングする時間が一番楽しいんですよね。


ーーわかります(笑)。そうやってしっかり準備をしたら、どれくらいの時間プレイしますか?


鈴木:特に『フォートナイト』にハマりすぎていた時期は、本当に毎日朝までやっていましたね。夜9時くらいに始めて、次の日の朝9時とか、10時くらいまで。「やべー! もうこんな時間だ!」って(笑)。そんな日が2~3週間くらい続きました。


ーーお仕事でも、やることはとことんやる性格だと聞きましたが、ゲームに関してもそうなんですね。


鈴木:そうですね。ハマったらとことんやります。


■「勇斗は僕が倒れると必ず助けに来て回復してくれる」


ーー『COD』の話も出ましたが、これからプレイしてみたいゲームはありますか?


鈴木:12月に出る『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』もやりたいですし、みんなで『スーパーマリオパーティ』もやってみたいですね。僕、ニンテンドースイッチを買ったとき、「なんで『マリオパーティー』の新作がないんだ!」って思ったんです。それが10月に発売されたので、いま一番やりたいのはこれですね。


ーー年末年始に向けて、友達と遊ぶのにぴったりですね。ガチになると“友情崩壊ゲーム”になったりもしますが、鈴木さんはパーティゲームでも本気で勝ちに行くタイプですか?


鈴木:ゲームだからあえてなんでもありで戦う、という人もいますが、僕はけっこう気を使っちゃうかもしれないです。『フォートナイト』をやっていても、例えば勇斗は僕が倒れると必ず助けに来て回復してくれるし、どちらかといえば、競い合うより協力して、助け合いながら遊ぶのが好きだったりして。


ーーなるほど。リアルで遊ぶわけじゃなくて、ゲームの中でも、友情が育まれることはありますよね。


鈴木:そうなんですよ。勇斗の友達ともよくオンラインでプレイしていて、ボイスチャットだけでめちゃくちゃ仲良くなっているんですけど、実際に会ったことは一度もなかったり(笑)。そのうちのひとりが最近、DOBERMAN INFINITYのSWAYくんと仲のいい友達だということがわかって、「なんか、鈴木くんが最近あんまり『フォートナイト』に入ってくれない、って言ってたよ」なんて言われて。そこにつながってくるか! と(笑)。


ーー意外に近いところにいたんですね(笑)。さて、少し大げさな質問になってしまいますが、鈴木さんにとってゲームとは、どんなものでしょうか?


鈴木:ゲームとは「未来」ですね。いまのスマートフォンやVRみたいなものも、ゲームの中には前からあったし、人が想像するものが投影されていて、現実がそれにどんどん追いついていく、みたいなところがあると思うんです。現実の技術が進めば、それだけゲームも先に進んでいくし、その世界に入れるのが本当に楽しくて。これからもワクワクしながら、ゲームで遊び続けたいです。


(取材・文=橋川良寛)