FIAは12月5日に開催したWMSC世界モータースポーツ評議会のなかでF1に参戦するためのスーパーラインセンスシステムを変更した。全日本スーパーフォーミュラ選手権やスーパーGT、DTMドイツツーリングカー選手権で獲得できるポイントが引き上げられている。
F1に参戦するドライバーにはスーパーライセンス取得が義務付けられており、このライセンス取得には定められた条件をクリアする必要がある。
具体的には18歳以上であること、過去2年以上、ジュニアシングルシーターに参戦したこと、運転免許を持っていること、F1のスポーツレギュレーションに関するテストにパスすること、デビュー前に最近のF1マシンで300km以上のテスト走行を行うこと、そして各カテゴリーのランキングに応じて与えられるスーパーライセンスポイントを過去3年間に40点以上獲得することなどだ。
このうち、過去3年間で40点以上獲得することが求められているスーパーライセンスポイントについて、FIAは変更を実施。2019年にスタートするFIA F3(旧GP3)のチャンピオンにはABBフォーミュラE選手権やWEC世界耐久選手権LMP1クラスチャンピオンと同様に30ポイントが与えられる。
スーパーフォーミュラについてはチャンピオンが獲得できるポイントが20ポイントから25ポイントに引き上げられたほか、ランキング6位までの獲得ポイントが増加。フォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズ(旧FIAヨーロピアンF3)などと同じポイントが獲得できるようになった。
そのほか、スーパーGT、DTMについてもランキング10位まで獲得できるスーパーライセンスポイントが引き上げられたほか、FIA公認アジア地域F3選手権、FIA公認アメリカ地域選手権などもポイントの引き上げが行われている。
なお、これまでは1ドライバーが1年の間に参戦した選手権のうち、2選手権の獲得ポイントを合算することが可能だったが、2019年からはひとつの選手権で獲得したポイントのみが計上されることが決定されている。
■スーパーライセンスポイント シリーズ別獲得ポイント一覧表(2018年12月5日更新)
カテゴリー/ランキング1st2nd3rd 4th5th6th7th8th9th10thFIAフォーミュラ24040403020108643インディカー40302010864321FIAフォーミュラ330252010864321FIAフォーミュラE30252010864321FIA WEC-LMP13024201612108642FIA公認欧州地域フォーミュラ25201510753210フォーミュラ・ヨーロピアン・マスターズ25201510753210スーパーフォーミュラ25(20)20(15)15(10)10(8)7(6)5(4)3210FIA WEC-LMP220161210864200DTM20(15)16 (12)12(10)10(7)7(5)5(3)3(2)2(1)1(0)0スーパーGT20(15)16(12)12(10)10 (7)7(5)5(3)3(2)2(1)1(0)0フォーミュラ・ルノー・ユーロカップ18141210643210FIA公認アジア地域F318(15)14(12)12(10)10(8)6(6)43(2)2(1)1(0)0FIA公認アメリカ地域F318(15)14(12)12(10)10(8)6(6)43(2)2(1)1(0)0IMSAプロトタイプ18(17)14108642100WTCC/WTCR1512107532100インターナショナル・スーパーカーズ・チャンピオンシップ15(13)12(11)10(9)7(6)5(4)32100NASCARカップ1512107532100インディライツ1512107532100FIA F4121075321000AsLMS/ELMS プロトタイプ10864200000WEC LM-GTEプロ10864200000WEC LM-GTEアマ10864200000IMSA GTLM10864200000アジアン・ウインター・シリーズ10753100000F3地域選手権10753100000NASCARナショナル10753100000フォーミュラ・マツダ10753100000トヨタ・レーシングシリーズ・ニュージーランド7532100000インターナショナルGT36420000000FIAカート世界選手権シニア4321000000FIAカート・コンチネンタル選手権シニア3210000000FIAカート世界選手権ジュニア3210000000FIAカート・コンチネンタル選手権ジュニア2100000000
()内は2018年までの獲得ポイント