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SUPER JUNIOR、国境を越えたコラボ曲「One More Time」 チャート上位は海外志向に?

2018年12月08日 10:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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参考:2018年12月10日付週間シングルランキング(2018年11月26日~2018年12月2日・ORICON NEWS)


 最新のオリコン週間シングルランキングはAKB48『NO WAY MAN』が1,205,009枚を売り上げ1位を獲得。続くそらる『銀の祈誓』が57,308枚で2位。そしてSUPER JUNIOR『One More Time』が45,149枚で3位となり、桁が2つ違う圧倒的な大差の売り上げでAKB48が首位を記録した1週間であった。


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 今回はその中でも3位の『One More Time』に注目したい。表題曲は韓国のグループ・SUPER JUNIORとメキシコの人気グループ・REIKとのコラボ曲。SUPER JUNIORは最近ではメキシコの人気雑誌の表紙を飾るなど海外にもファンが多く、これまでの活動で世界的にヒットを記録していたことが今回のような国境を越えたコラボレーションを生んでいるようだ。


 サウンド面に目を向けると、ラテン調のリズムにベースの低音が効いたダンスナンバーでテンポはそれほど速くない。ギターの音色はたしかに目立つが、このように低音の存在感とBPMを遅くしたことでラテン音楽特有の明るさよりは哀愁の要素が色濃くにじみ出ている。歌い方もシックな印象だ。先ほどダンスナンバーと書いたが、どちらかと言えばじっくりと踊るタイプの曲である。


 彼らはこれまでにもラテン音楽を楽曲に取り入れていて、今年の春先にはドミニカ系アメリカ人歌手・レスリー・グレースをフィーチャーした「Lo Siento」をリリースしていたり、2014年発売の『MAMACITA』ではすでにラテン風味の楽曲にトライしているなど常に目線を海外へと向けている。K-POPグループと海外ミュージシャンのコラボレーションは年々増えているが、彼らもその代表的な存在というわけだ。そして今作のサウンドは昨年世界的な大ヒットとなったルイス・フォンシの「Despacito」の影響を明らかに受けている。メロディもどこか通じるものがあり、“K-POP版デスパシート”と呼んでもいいほどだ。


 またこの曲は、K-POPアーティストの海外コラボソングの最新形として見れるほか、Spotifyなどの登場により音楽シーンが海外とひと続きとなったことで今後予想される世界的な音楽の交流~グローバル化の流れのひとつとも見れる。ジャンルや国境を越えたコラボレーションはこれからも増えていくだろう。


 以前記事にも書いた通り今週首位を獲得したAKB48『NO WAY MAN』も海外を意識したような内容であることを考えれば、今後のチャート上位はこうした海外志向の作品が並ぶかもしれない。(荻原梓)