12月4日、富士スピードウェイに登場したプリウスGTとおぼしき車両。ドライバーは織戸学。 12月4日、富士スピードウェイで14時からスーパーGTで活躍するaprが主催する『第31回apr走行会』が行われたが、このイベントのなかで、これまでスーパーGT GT300クラスに参戦してきたTOYOTA PRIUS apr GTとは似て非なるマシンがシェイクダウンテストを行っている様子が確認された。
この日の富士スピードウェイでは、午前中にニッサンGT-RニスモGT500が4台走行。その後、午後からapr走行会という一日だったが、事前に走行会の参加者向けに「今回のサプライズは特別な車両が同時走行いたします」という告知が為されていた。
多くの参加があった走行会参加車に混ざって登場したのは、ダミー模様が施されたゼッケン301番をつけたマシン。2018年にGT300クラスに2台が参戦していたTOYOTA PRIUS apr GTと似たスタイリングではあるが、明らかに異なる点が多いマシンだ。
まず異なるのは、ドライバーの着座位置。2018年までのプリウスGTはミッドシップレイアウトだったため、ドライバーが前めに着座するポジションだったが、このマシンはかなり後方になっている。
そして何よりサウンドが異なる。これまでのプリウスGTにはフォーミュラ・ニッポンやGT500で使われていた3.4リッターV8のRV8Kエンジンが使われていたが、このマシンは低いサウンドを響かせた。また、エキゾーストの出口もフロントタイヤ後方となっている。
これらから推測されることは、この日走行したのは、2019年からミッドシップレイアウトがプリウスGTとしては使えなくなることから生まれた、新たなレイアウトのマシンではないかということだ。なお、カウリングも今後変わるという噂もある。
スーパーGTでは、もともとJAF-GT300規定のなかで、「2016年以前に製造された競技車両のエンジンの取り付け方位、方向、位置は前部隔壁より前方、または後部隔壁より後方であれば自由」とされていたが、2019年からはこの条文が削除される。
そのためaprでは、それに代わる車両の開発を進めていたが、今回走ったマシンが“それ”で間違いなさそう。とは言え、今後もボディワーク含めて変更はありそうだ。
この日のシェイクダウンは、永井宏明と織戸学がステアリングを握り、大きなトラブルなくテストを終えた。おそらく発表は2019年1月の東京オートサロンと推測されるが、いったいどんなマシンになるのだろうか……!? 12月14日(金)発売のオートスポーツNo.1495でもこの車両の詳報をお届けする予定だ。