FIAは12月5日、ロシア・サンクトペテルブルクで開催したWMSC世界モータースポーツ評議会で2019年のWorldRX世界ラリークロス選手権開催スケジュールを承認した。10月末に発表された全11戦の暫定スケジュールからサーキット・オブ・ジ・アメリカズでのアメリカ戦がなくなり、全10戦となっている。
ラリーとサーキットレースをかけ合わせたラリークロス競技の世界選手権であるWorldRX。2018年はアメリカ・オースティン戦を含む全12戦で争われた。
2019年に向けてはプジョーとアウディがワークス待遇での参戦を中止。また2021年にはEV(電気自動車)を使ったシリーズへ変貌を遂げる予定もあることからコストコントロールを図るべく、年間開催数を削減。2019年暫定カレンダーには名を連ね、2018年シーズンの目玉だったオースティンRXが選手権から除外されることになった。
そのほかのラウンドについては、10月末に発表された暫定スケジュールから変更なし。新たにカレンダー入りした4月5~6日のアブダビRXを皮切りに11月9~10日の最終戦南アフリカRXまでの全10戦で争われる。
なお、カレンダーから外れたアメリカ戦について、シリーズをプロモートするIMGは、シリーズが電動化される2021年には再度カレンダー入りさせるべく検討を進めるとしている。
また2019年9月28~29日にはオースティンでARXアメリカズ・ラリークロスを開催予定で、この1戦にWorldRX参戦チームが参戦することは可能だという。
「FIAや参戦チームと協議を重ねた末、2019年シーズンは開催数を削減する結論に至った」と語るのはIMGでWorldRXのマネージングディレクターを務めるポール・ベラミー。
「こうすることで、より一層のコストコントロールを図り、可能な限りシリーズをコンペティティブなものにできる。全10戦にラウンド数が減っても、変わらない興奮をお届けできるはずだ」
「COTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)では9月28~29日にアメリカズ・ラリークロスを開催予定で、世界選手権には組み込まれていないがWorldRX参戦チームも参戦可能だ」
「またEVラリークロスカーが登場する2021年にはふたたびアメリカへ戻るべく、構想を練っている。アメリカ国内でラリークロスの成長を進めるべく、引き続き関与していくつもりだし、アメリカズ・ラリークロスを通じてファンや市場開拓を行っていく」
■2019年世界ラリークロス選手権 開催カレンダー(12月6日時点)
RoundDayCircuitCountry14月5~6日ヤス・マリーナ・サーキット※2アブダビ24月27~28日カタロニアスペイン35月11~12日スパ・フランコルシャン※2ベルギー45月25~26日シルバーストン※1イギリス56月15~16日ヘル※1ノルウェー67月6~7日ヘリェス※2スウェーデン78月3~4日トロワ・リビエールカナダ88月31~9月1日ロエアックフランス99月14~15日リガ※2ラトビア1011月9~10日ケープタウン※2南アフリカ
※1 地元ASN(自動車団体)の承認対象
※2 サーキットのホモロゲーション対象